2023年1月14日、ついにフォーミュラEが開幕する。シーズン9は新しいシャシーの導入やレギュレーションの新たな試み、魅力的なメーカーの新規参入など話題豊富なシーズンとなる。はたして2023年シーズンはどんな戦いが繰り広げられるのか。シーズン開幕前に全5回にわたり昨シーズンからの変更点や注目ポイントをチェックする。本記事は第3回目。

F1界の名門、そしてモータースポーツの古豪が参戦

2022年シーズンを有終の美で終え、世界王者に輝いたメルセデスEQがフォーミュラEから撤退。しかし今シーズンからF1でお馴染みのマクラーレンとイタリアの名門マセラティが参戦する。F1でもメルセデスのPUを載せているマクラーレンだが、2022年で撤退したメルセデスEQを買収し「ネオム・マクラーレン・フォーミュラEチーム」として引き継ぐ。

初参戦ながら前年のチャンピオンチームという体制、さらにメルセデスEQのチームプリンシパルだったイアン・ジェームスが引き続きチームに携わるなど、初戦から上位を狙える布陣と言える。また、パワートレーンは日産のものを使用する。

画像: マクラーレンはF1、インディ、エクストリームEに続き4つのカテゴリーで参戦する。

マクラーレンはF1、インディ、エクストリームEに続き4つのカテゴリーで参戦する。

画像: 2020年に続き、2021年シーズンも優勝に導いたイアン・ジェームスがマクラーレンでも指揮をとる。

2020年に続き、2021年シーズンも優勝に導いたイアン・ジェームスがマクラーレンでも指揮をとる。

そして大きな話題となったのが、古豪マセラティの参戦だ。アイコニックなブランドのフォーミュラE参戦は驚きを持って報じられた。市販車部門で電気自動車ブランド「フォルゴーレ」を立ち上げただけに力が入っているものと推測される。

メルセデスEQのカスタマーチームとして参戦していたヴェンチュリーは、メルセデスEQ撤退を機にマセラティと提携。2023年シーズンから「マセラティ・MSG・レーシング」として参戦する。こちらも2022年シーズンでランキング2位を獲得したチームとのタッグということもあり、強力な体制で初戦に臨むことになる。

この新チームがさっそく良い成果を残している。2022年12月13日〜16日にスペインのリカルド・トルモ・バレンシア・サーキットで公式プレシーズンテストが行われ、速さを見せたのがマセラティだったのだ。初日、2日目で総合トップのタイムを記録し、最終3日目にも総合4番手につけるなど印象的な走りを見せている。

画像: スペインのバレンシアで行われた公式テストでいきなり速さを見せつけたマセラティ。

スペインのバレンシアで行われた公式テストでいきなり速さを見せつけたマセラティ。

そしてもうひとつ、シーズン7までアウディのワークスチームとして参戦していたアプトがシーズン9で復帰する。アウディの撤退によりシーズン8には参戦しなかったアプトだが、2017年にチャンピオンを獲得したチームなだけに、チャンピオンシップ争いを面白いものにしてくれるに違いない。

今回はセアトの高性能車ブランド「クプラ(Cupra)」と提携し、「アプト・クプラ・フォーミュラEチーム」として参戦する。パワートレインはマヒンドラのものを使用。

画像: 2シーズンぶりにフォーミュラEに参戦するアプトはクプラとタッグを組む。

2シーズンぶりにフォーミュラEに参戦するアプトはクプラとタッグを組む。

2023年フォーミュラE体制

TeamPowertrainDrivers
McLarenNissanレネ・ラスト/ジェイク・ヒューズ
MaseratiMaseratiエルアルド・モルタラ/マクシミリアン・ギュンター
TecheetahTBATBA
JaguarJaguarミッチ・エバンス/サム・バード
EnvisionJaguarニック・キャシディー/セバスチャン・ブエミ
AndrettiPorscheアンドレ・ロッテラー/ジェイク・デニス
PorschePorscheアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ/パスカル・ウェーレイン
MahindraMahindraルーカス・ディ・グラッシ/オリバー・ローランド
NissanNissanノーマン・ナトー/サッシャ・フェネストラズ
Nio 333Nio 333セルジオ・セッテ・カマラ/ダン・ティクタム
DS PenskeDSストフェル・バンドーン/ジャン-エリック・ヴェルニュ
Cupra AbtMahindraロビン・フラインス/ニコ・ミューラー
2022年12月26日現在

This article is a sponsored article by
''.