CGなしのカーアクション シーンは圧巻!

画像3: Ⓒ2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & M PICTURES. All Rights Reserved.

Ⓒ2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & M PICTURES. All Rights Reserved.

とは言っても、天才的ドライビングテクニックを持つ主人公のカーチェイス シーンがなければ娯楽映画としてのひと味が足りなくなる。

映画の冒頭で、裏社会から追われる2人の男を時間ぴったりに約束の場所まで送り届けるカーアクション シーンでは、次から次へと超絶テクニックを駆使(CGなしで、スピンターンや踏切を列車の直前で抜け切ったり)して街中をE34型のBMW 5シリーズが疾走するし、ときには相手の追走から逃れるためにギアをニュートラルに入れてエンジン音を消して坂道を下ったり。

映画の導入シーンとして、あの手この手でウナのドライビングテクニックを見せてくれるので、カーアクション ムービーとしての期待感が上がるし、ウナのキャラクターに注目を集めさせてしまう。

主人公のウナが、なぜ現在この仕事に就いているのか? なぜこれほどの運転技術を得ることができたのか? などは細かく描写されていないのだが、彼女の生い立ちや社会情勢に韓国と北朝鮮との緊張関係が影を落としていることは明白。日本映画では、なかなか忖度やコンプライアンス問題、自主規制が多く(ことなかれ主義の映画ほど面白くないものはない)、現代社会の闇の部分を浮き彫りにして権力に噛みつくような作品はほぼない。

そこの部分を韓国映画はしっかりとエンターテインメントとして昇華させ表現している。その心意気はもはや日本映画にはなくなりつつあるものではないだろうか。本作品も単にカーアクション映画としてよりも、韓国という国の現状を描きなから幅広い観客に観せるために振り幅を広げているように思えるのだ。(文:映画評論家 永田よしのり)

画像4: Ⓒ2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & M PICTURES. All Rights Reserved.

Ⓒ2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & M PICTURES. All Rights Reserved.

「パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女」

配給:カルチュア・パブリッシャーズ
監督・脚本:パク・デミン
出演:パク・ソダム、キム・ウィソン、ほか
上映時間:109分
1月20日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
2022年/韓国映画
Ⓒ2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & M PICTURES. All Rights Reserved.

画像: 2023年1月20日(金)公開『パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女』予告編(90秒) youtu.be

2023年1月20日(金)公開『パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女』予告編(90秒)

youtu.be

This article is a sponsored article by
''.