最後のW16型エンジン搭載車と精密な構造を持つ高級時計とのコラボ
2022年8月にアメリカのモントレーカーウイークの「ザ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリング」でワールドプレミアされた究極のロードスター「ブガッティW16 ミストラル」は、その後、北米、ヨーロッパ、中東、アジアを巡るワールドツアーに出発。2023年1月、ついに日本に上陸を果たした。
東京で行われた披露イベントでは、ブガッティとパートナーシップ契約を結んでいる「Jacob & Co.(以下、ジェイコブ)」の、2億円という高級時計も展示。W16エンジンの動きを再現した複雑機構を搭載した「ブガッティ シロン トゥールビヨン」などが注目を集めていた。
最高速度はシロン スーパースポーツ 300+を凌ぐ?
「ブガッティW16 ミストラル」は、W16型エンジンを搭載する最後のロードゴーイングモデルとなる。搭載されているのは、シロンスーパースポーツ300+で採用された1600psバージョンのW16エンジンだ。
ちなみにシロンスーパースポーツ 300+は、2019年に驚愕のオーバー300mphである490.484km/h(304.773mph)を達成している。同じエンジンを積む「W16 ミストラル」はリミッター作動時に最高速度が420km/hに達するが、実際にはシロン スーパースポーツ 300+を上回ると予想されている。
生産台数は世界限定99台のみで、価格は500万ユーロ(約7億円)。生産は2024年以降に始まる予定だが、すでに予約完売となっていることは言うまでもない。
ブガッティ社は、W16エンジンという伝統のアイコンに別れを告げて、今後はハイブリッドのパワートレインに移行することを明らかにしている。2023年には、内燃機関をベースとしたハイブリッドシステムに関する新たなテクニカルコンセプトを発表する予定だ。