メルセデスAMG独自開発、ソフトトップの復活、2+2シーターの採用、F1技術の投入、可変ディスプレイ・・・新型SLは注目点がとても多い。(Motor Magazine 2023年3月号より)

ルーフは60km/hまで開閉OK。開閉時間は約15秒

Super Lightを意味するメルセデスSLは、7世代目で大きな変化を遂げた。まず、これまでSLクラスとしてスポーツ系ラインナップの頂点だったのが、メルセデスAMGの完全独自開発モデルとして生まれ変わったのである。

画像: インテリアはアナログ的幾何学フォルムとデジタル技術を融合させ「ハイパーアナログ」と呼ばれる。

インテリアはアナログ的幾何学フォルムとデジタル技術を融合させ「ハイパーアナログ」と呼ばれる。

他にも久し振りに(4代目以来)採用されたソフトトップルーフやR129以来復活した2+2シーター(日本未導入)、格納式シームレスドアハンドルなども大きく変わった部分である。

フロントには、ひと目でAMGファミリーだとわかる14本の垂直ルーバーを備える専用グリルとなった。これはそもそも1952年製レーシングスポーツカー「300SL」に倣って採り入れたものだ。またエンジンフードのパワードームは、SLの伝統的なアイコンを受け継いでいる。

ソフトトップは、軽量型Zフォールディングタイプ。この採用で従来のバリオルーフ比で約21kg軽量化、さらに重心も低くなった。開閉は約15秒、60km/hまでなら走行中も開閉が可能となる。

メルセデスF1譲りの電動ターボを世界初採用

インテリアの特筆すべきポイントは、ソフトトップ開放時の光の反射を防ぐため、12~32度の角度調整機能を持つタッチ式ディスプレイ、進化した「MBUX」、強化されたADASなどである。

画像: 世界初エレクトリックエグゾーストガスターボチャージャーに加え、第2世代のBSGを採用している。

世界初エレクトリックエグゾーストガスターボチャージャーに加え、第2世代のBSGを採用している。

パワートレーンは、M139と呼ばれる280kW(381ps)/480Nmの2L直4ターボエンジンに最高出力10kW/最大トルク58Nmを発生するモーター、9速ATを組み合わせる。もちろん、AMGモデルなので「One man, One engine」である。

このエンジンには、メルセデスのF1チームが長年使うエレクトリック エグゾーストガス ターボチャージャーを世界初採用、さらに6つのドライビングモードや自動ダブルクラッチ機能、シフトダウン時の自動ブリッピング機能も備わる。

4気筒のSLが1600万円以上か・・・と思って試乗するとそのスマートな所作に驚かされる。さらにその気になった時の実力には脱帽だ。前言を撤回、価格に見合ったパフォーマンスはさすがメルセデスAMGの作品だと言えるものだった。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:井上雅行)4気筒のSLが1600万円以上か・・・と思って試乗するとそのスマートな所作に驚かされる。さらにその気になった時の実力には脱帽

メルセデスAMG SL43主要諸元

●全長×全幅×全高:4700×1915×1370mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1780kg
●エンジン:直4DOHCターボ+モーター
●総排気量:1991cc
●最高出力:280kW(381ps)/6750rpm
●最大トルク:480Nm/3250-5000rpm
●モーター最高出力:10kW
●モーター最大トルク:58Nm
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:FR
●燃料・タンク容量:プレミアム・70L
●タイヤサイズ:前265/40R20、後295/35R20
●車両価格(税込):1648万円

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