2023年5月16日(現地時間)、ダイムラーAGはメルセデス・ベンツのミニバン「Vクラス」の改良新型を今夏に発表することを明らかにした。最新のメルセデス・ベンツの戦略に沿って、内外装デザインと快適性・機能性をアップデートする。
まったく新しいエクステリアとインテリアを用意
Vクラスはもともと商用バン「ヴィトー」をベースにして誕生した、メルセデス・ベンツのミニバン。2015年に日本で発表された現行型の日本仕様は2L直4ディーゼルターボエンジンを搭載。ボディはスタンダードにロング、エクストラロングを揃えて、欧州プレミアムブランドのプライベートミニバンとして人気となっているが、欧州ではファミリー向けの仕様からコマーシャルバンまでさらに
幅広くラインナップされている。
新型では、最新のMBUXを中心として刷新されたインテリアと、まったく新しいエクステリアを備え、そのラインナップは乗用の「Vクラス」、完全電気駆動の「EQV」、商用の「ヴィトー」、電動版「eヴィトー」まで揃えた、新しいポートフォリオとなるようだ。中でも、新しい「マルコ ポーロ」モデルはメルセデス・ベンツの乗用車を踏襲した高級感のあるモデルとして注目される。
今回公開された新型モデルの画像は1点のみだが、その押し出しの効いたフロントマスクからも、一気にプレミアム化が進んだことがうかがえる。
なお、メルセデス・ベンツが新たに開発するすべてのバンは、2026年以降、 「VAN.EA(Van Electric Architectur)」と呼ばれる革新的なスケーラブルなアーキテクチャに基づいたものになる。この新しいアーキテクチャは、フロントとセンター、リアをモジュラー化することで、高級感を備えたプライベートミニバンから貨物スペースを重視する商用バンまで、汎用性の高いプレミアムオールラウンダーとなるように設計されている。
メルセデス・ベンツは、2010年にヴィトーE-CELLにより、バン市場におけるCO2排出ゼロの先駆者となり、2023年には小型から中型から大型のバンまであらゆるセグメントに完全電動モデルを提供し、2026年以降はVAN.EAにより、電動化戦略の次の段階に入る。