マセラティのM.ギュンターが初のポールポジション獲得
決勝と同日に行われた予選で、ギュンターはフリー走行での好調さをそのままにグループBのトップでクオーターファイナルに進出。チームメイトのエドアルド・モルタラ(マセラティ)とのデュエルを制したギュンターはセミファイナルでウェーレインも倒しファイナルに進出した。
その速さはデニスとの対決となった予選ファイナルでも健在で、コンマ3秒の差をつけポールポジションを獲得した。今季から参戦を開始したマセラティにとってフォーミュラEでの初のポールポジションとなった。
ポルシェ復活!P.ウェーレインが今季3勝目
36周で行われた決勝レースはポールポジションのギュンターがホールショットを奪うも、スタートで2位に上がったウェーレインがギュンターをロックオン。4周目のターン1でウェーレインがギュンターを交わし首位に浮上した。
早くも各車1回目のアタックモードを起動。ウェーレインは早々に2回のアタックモードに入り、2回のアタックモードの義務を消化。アタックモードを使用してもオーバーテイクが難しいと判断したウェーレインは、ロスを最小限にすべく早々にアタックモードを消化したのだろう。
後方では、デニスがペースを上げ猛プッシュ。アタックモードも駆使し、2位までポジションを上げてきた。ポイントリーダーのニック・キャシディ(エンビジョン)は、順位を上げていくも、ジャン-エリック・ベルニュ(DSペンスキー)と接触。さらに2度目のアタックモードに入った際にモルタラに交わされ、なおかつアタックモードで追い抜きを試みるもポジションを奪い返すことができない。
上記の状況を予測してか、レース序盤にアタックモード義務を消化したウェーレインはトップを走行するも、2位に上がったデニス、3位のギュンターも食らいつき3台によるトップ争いをしながら周回を重ねていく。
34周目にジャガーの2台が同志討ちするアクシデントがあったものの、SCは入ることはなくアディショナルラップは追加されず、36周で勝敗がつくことになった。ファイナルラップではウェーレインに接近したデニスが1%バッテリー残量が多い状態で迫るも、ブレーキの回生をうまく使いウェーレインがトップの座を死守。見事なバッテリーマネジメントで今季3勝目を挙げた。
2位にデニス、3位にギュンターが入り、ポルシェユーザーの1-2フィニッシュ。キャシディにランキング首位の座を奪われたウェーレインだが、キャシディが7位でゴールしたため両者のポイント差はわずか2ポイントと急接近。ダブルヘッダーとなるジャカルタ、日曜日に行われる第11戦でランキングに変動があるのだろうか。
2023 フォーミュラE 第10戦 ジャカルタE-Prix 決勝結果
1位 94 パスカル・ウェーレイン(ポルシェ)36周
2位 27 ジェイク・デニス(アンドレッティ)+0.477
3位 7 マキシミリアン・ギュンター(マセラティ)+1.413
4位 1 ストフェル・バンドーン(DS)+3.871
5位 25 ジャン-エリック・ベルニュ(DS)+4.986
6位 48 エドアルド・モルタラ(マセラティ)+5.587
7位 37 ニック・キャシディ(エンビジョン・レーシング)+5.982
8位 13 アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(ポルシェ)+20.136
9位 4 ロビン・フラインス(アプト)+21.687
10位 5 ジェイク・ヒューズ(マクラーレン)+23.256
2023年ドライバーズランキング(第10戦終了時点)
1位 37 ニック・キャシディ(エンビジョン・レーシング)128
2位 94 パスカル・ウェーレイン(ポルシェ)126
3位 27 ジェイク・デニス(アンドレッティ)114
4位 25 ジャン-エリック・ベルニュ(DS)97
5位 9 ミッチ・エバンス(ジャガー)94
6位 13 アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(ポルシェ)72
7位 10 サム・バード(ジャガー)62
8位 16 セバスチャン・ブエミ(エンビジョン・レーシング)61
9位 5 ジェイク・ヒューズ(マクラーレン)45
10位 7 マキシミリアン・ギュンター(マセラティ)42
2023年 チームランキング(第10戦終了時点)
1位:ポルシェ 198
2位:エンビジョン・レーシング 189
3位:ジャガーTCSレーシング 156
4位:アンドレッティ 137
5位:DS 137
6位:Nマクラーレン 86
7位:マセラティ 55
8位:日産 30
9位:NIO 28
10位:マヒンドラ・レーシング 27
11位:アプト 7