日本車のル・マン挑戦の歴史とともに、日本の風景・文化を紹介
テーマ展示「Japan. Endless Discovery.」は、1991年のル・マン24時間で日本車として初の総合優勝を果たしたマツダと、現在日本の自動車メーカーとして唯一ル・マン24時間に参戦し5連覇中のトヨタが、訪日インバウンド観光の促進を図る日本政府観光局(JNTO)の呼びかけにより、ル・マンへの感謝を込めて共同で開催しているもの。
この展示では、日本の自動車メーカーがル・マンをはじめとするモータースポーツシーンで育ててきた技術を振り返りながら、カーボンニュートラル(CN)社会の実現に向け、電動化や水素エネルギー、CN燃料の活用など、選択肢を広げる挑戦について紹介しているが、マツダは最新の環境技術を採用したクルマとして「MX-30 e-SKYACTIV R-EV(欧州仕様)」を参考出品している。
一方、トヨタは新型プリウスをベースにWEC参戦車両GR010 HYBRIDからインスパイアされた専用のホイールやエアロパーツなどを装着するコンセプトカー「Prius 24h Le Mans Centennial GR Edition」を世界初披露する。
またこの展示では、マツダ、トヨタのル・マンでの歴史とともに、日本の象徴的な文化として人気の高い“MANGA”を通して、日本の風景、文化を紹介。ブース壁面に描かれた“MANGA”の装飾は、モータースポーツを舞台とした漫画「capeta(カペタ)」の作者である人気の漫画家 曽田 正人(そだ・まさひと)氏が手掛けている。
ル・マン100周年大会に際して曽田氏は「物心ついたころからレースファンの自分にとって、毎年6月は特別です。これまでの名シーンを思い返し、ペンにリスペクトを込めて作画する時間は楽しいものでした。偉大なるル・マン24時間レース100周年。日本のメーカーとして初めてル・マンで優勝されたマツダ。ル・マンを始め様々なモータースポーツで勝利され世界に貢献されているトヨタ。そして我々に感動を与えてくれるレーシングドライバーの皆様。ありがとうございます。日本のものづくりと諦めずにチャレンジする姿勢には、特に漫画家になってから大いに学ばせていただいています。カーボンニュートラル社会の実現、未来への新たな挑戦。この過酷なレースからきっと世界が開けると信じています。今年も全力で応援いたします」とコメントしている。
なお、6月10日のル・マン24時間レース本戦前には、1991年の第59回大会で日本車として初の総合優勝を果たしたマツダ787Bやトヨタの歴代優勝マシンがサルテサーキットのフルコースでデモンストレーション走行を行うことになっている。