大湯都史樹が今季2度目のポールポジション獲得
1発の速さに定評のある大湯が今季2度目のポールポジション獲得。
決勝前日に行なわれた予選で速さを見せたのは1発の速さに定評のある大湯都史樹（TGM Grand Prix）だった。
Aグループでクラッシュが発生し、ガードレールの補修が必要となり、予定より20分遅れでQ1 Bグループがスタート。大湯はQ1 Bグループから出走し、グループ3位でQ2に進出を決める。
Q2は7分間で行なわれ、残り4分を切った時点で各車コースイン。坪井翔（P.MU／CERUMO・INGING）がトップタイムを出すと野尻、宮田とポールタイムを更新していき、宮田のポールポジションが決まったかと思われた。
しかし、その直後でアタックしていた大湯が宮田のタイムを100分の3秒更新し逆転で今季2度目のポールポジション獲得となった、第3戦で初優勝を達成し、今回初のポールポジション獲得かと思われた宮田は惜しくも2位。またしてもポールポジションはお預けとなった。
3位に今回から復帰を果たした野尻、4位坪井、5位平川亮（ITOCHU ENEX TEAM IMPUL） 、6位リアム・ローソン（TEAM MUGEN） とチャンピオン争いを繰り広げる面々が上位に顔を揃えた。
5戦中3戦で予選トップ３を獲得している大湯。
2023年 スーパーフォーミュラ 第5戦 予選結果（Q2）
1. 大湯都史樹（TGM Grand Prix）1’05.468
2. 宮田莉朋（VANTELIN TEAM TOM’S）1’05.499
3. 野尻智紀（TEAM MUGEN）1’05.681
4. 坪井翔（P.MU／CERUMO・INGING） 1’05.795
5. 平川亮（ITOCHU ENEX TEAM IMPUL） 1’05.807
6. リアム・ローソン（TEAM MUGEN） 1’05.842
7. 牧野任祐（DOCOMO TEAM DANDELION RACING） 1’05.920
8. 大嶋和也（docomo business ROOKIE）1’05.960
9. 太田格之進（DOCOMO TEAM DANDELION RACING）1’06.031
10. 佐藤蓮（TCS NAKAJIMA RACING） 1’06.233
11. 国本雄資（Kids com Team KCMG）1’06.299
12. 福住仁嶺（ThreeBond Racing） 1’06.532
宮田莉朋が今季2勝目！一躍ポイントリーダーに浮上
大湯はホールショットを決めたが、奇数グリッド勢がポジションを落としたスタート。
決勝日の天候は曇りで、気温28度、路面温度36度というコンディションの中、51周で決勝レースが行われた。
ポールポジションスタートの大湯はスタートを決めてホールショット。大湯の真後ろにいた野尻、さらにその後ろの平川が失速しポジションダウン。一方、宮田、ローソン、牧野がポジションを上げている。後方では松下信治（B-Max Racing Team）のマシンがストール、さらにジュリアーノ・アレジ（VANTELIN TEAM TOM’S）と関口雄飛（ITOCHU ENEX TEAM IMPUL）が接触するなど波乱のスタートとなった。
松下のストール、アレジと関口の接触などがあり、いきなりSC（セーフティカー）が出動。レースは5周目に再開され、2位の宮田が大湯攻略に動いていく。そして13周目、宮田が1コーナーへの飛び込みで大湯をパスしトップに浮上すると、翌周には3位の坪井も宮田と同じ1コーナーで大湯に仕掛ける。この攻防ではイン側でブレーキを遅らせていたいた大湯がたまらずコースオフし、坪井が2位に浮上。大きくポジションを落とした大湯はコースに復帰するも、マシンの不調を訴え、最終的にはピットに戻りリタイアとなった。
トップに立った宮田は17周終了時にピットイン。12周目にピットインした野尻のペースが速くアンダーカットを防ぐためにピットインを決断した宮田とチームTOM'S。チームは素早いピット作業で宮田をコースに戻し、野尻の前でコースに復帰させることに成功した。
一方、上位でピット義務を消化していないのは坪井、ローソン、山下健太（KONDO RACING）の3名。ピットストップを完了しているマシンのペースがよく、ピットに入った瞬間に前に出られてしまうため、ステイアウト組はSCの出動を願うしかチャンスがない状況となってしまった。
20秒以上の差をつけて独走優勝した宮田。
SC導入となるアクシデントもないまま、レースは終盤へと差し掛かる。そして34周目に山下、35周で坪井、41周でローソンがようやくピットイン。3名とも大幅にポジションを落としてしまうが、ここで7位でコース復帰したローソンが魅せた。グリップのあるタイヤと温存していたOTSを使いハイペースで追い上げたローソンは、周回数が少ない中でも2台をパスし5位に浮上。4位の大嶋和也（docomo business ROOKIE）の背後につくも、あと一歩届かず5位でレースを終えた。
最終的に宮田は2位以下に22秒もの大差をつけて優勝。今季2勝目を挙げ、ついにランキングトップに躍り出た。2位は野尻、3位に牧野が今季初の表彰台を獲得した。4位は今季最上位となった大嶋。
ローソンは5位でフィニッシュしたが、宮田、野尻らチャンピオン争いを繰り広げているライバル達が先行してしまう結果に。スタートでジャンプアップし表彰台圏内を狙えただけに、ローソンにとってはやや厳しい週末となった。
2勝目を挙げた宮田がポイントを75まで伸ばしランキング首位に立ち、ローソンは63ポイントで2位に後退。3番手に58ポイントの野尻、4番手は50ポイントの坪井となった。5位以下とは大きくポイントが離れており、チャンピオン争いはこの4人を中心にさらに激しさを増していきそうだ。
2023年 スーパーフォーミュラ第5戦 決勝リザルト
2勝目を挙げた宮田がランキングトップに浮上。
2023年 スーパーフォーミュラ第5戦 決勝結果（上位10名）
1. 宮田莉朋（VANTELIN TEAM TOM’S）51周
2. 野尻智紀（TEAM MUGEN）＋22.272
3. 牧野任祐（DOCOMO TEAM DANDELION RACING）＋26.961
4. 大嶋和也（docomo business ROOKIE）＋29.077
5. リアム・ローソン（TEAM MUGEN）＋29.223
6. 小林可夢偉（Kids com Team KCMG）＋29.949
7. 坪井翔（P.MU／CERUMO・INGING）＋36.506
8. 山下健太（KONDO RACING）＋38.864
9. 国本雄資（Kids com Team KCMG）＋39.995
10. 阪口晴南（P.MU／CERUMO・INGING）＋40.377
2023年 スーパーフォーミュラ ドライバーズランキング（第5戦終了時点）
1. 宮田莉朋（VANTELIN TEAM TOM’S） 75
2. リアム・ローソン（TEAM MUGEN） 63
3. 野尻智紀（TEAM MUGEN） 58
4. 坪井翔（P.MU／CERUMO・INGING） 50
5.平川亮（ITOCHU ENEX TEAM IMPUL） 28
6. 山下健太（KONDO RACING） 28
7. 牧野任祐（DOCOMO TEAM DANDELION RACING）19
8. 佐藤蓮（TCS NAKAJIMA RACING） 11
9. 大湯都史樹（TGM Grand Prix）11
10. 大嶋和也（docomo business ROOKIE）10
2023年 スーパーフォーミュラ チームランキング（第5戦終了時点）
1. TEAM MUGEN 110
2. VANTELIN TEAM TOM’S 72
3. P.MU／CERUMO・INGING 52
4. KONDO RACING 33
5. ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 28
6. TCS NAKAJIMA RACING 21
7. DOCOMO TEAM DANDELION RACING 19
8. Team KCMG 13
9. docomo business ROOKIE 10
10. TGM Grand Prix 9
11. ThreeBond Racing 8
