ジェイク・デニスがポールポジションを獲得しランキングトップに浮上
初開催となるポートランドは、インディカーでもお馴染みのポートランド・インターナショナル・レースウェイで行われた。
普段レースを行うストリートコースでは常設サーキットでのレースとなった今大会。開催前からエネルギーの消費が早いと言われており、実際に今回は特にエネルギーマネジメントが勝敗を分ける結果となった。
予選は、日産パワートレーンを使うワークスチームとマクラーレンの計4台が揃ってグループ予選を突破。先日、フォーミュラEが日本で開催することが決まっただけに、日本唯一の参戦メーカーがいきなり速さをみせた格好だ。
ファイナルに駒を進めたのはサッシャ・フェネストラズ(日産)とデニス。ファイナルではデニスに軍配が上がり、初開催のポートランドでポールポジションを獲得した。ランキング首位のキャシディに2ポイント差のランキング2位につけるデニスは、ポールポジションの3ポイントを加算し、ポイントリーダーとして決勝レースに臨むことになった。
見事なエネルギーマネジメントをみせたニック・キャシディが優勝
28周のレースはポールポジションスタートのデニスがホールショット。大方の予想どおり、各車スローペースで周回し、エネルギー消費を抑えながらレースを進めていく。
スタートで順位をあげたキャシディはトップに立つが、予選よりも1周10秒以上遅いレースペースの中でアタックモードを使用し、意図的に順位を下げてマネジメントを徹底する。
レース序盤から中盤はスローペースで各車隊列状態のまま進み、SC導入やアタックモード消化などによりポジションを入れ替えながら周回を重ねていく。
レースが動いたのは22周目。1番手を走行していたキャシディが2番手のダ・コスタに抜かれてトップの座を明け渡すことに。逃げようとするダ・コスタに食らいついたまま周回はさらに進み、アディショナルラップは2度のSC導入により4周を追加されることが決まる。
ゴールまで十分なマネジメントができたと考えたキャシディは、27周目で再びトップに浮上し逃げにかかる。
一時ダ・コスタに抜かされるも、トップを奪い返したキャシディがトップでファイナルラップに突入。そのすぐ後方では、3位までポジションを上げてきたランキング首位のデニスが、バックストレートでダ・コスタをオーバーテイクしてキャシディにも迫る勢いで2番手に浮上。
しかしキャシディはエネルギーを使い切り見事優勝。これまで何回もみせた優れたエネルギーマネジメントを発揮し、今季3勝目を挙げた。デニスは2位に入りランキング首位を死守。しかし両者の差はわずか1ポイント差となっている。