またも完全勝利、フェルスタッペンが今季7勝目
前日土曜日のスプリントでも他を寄せ付けなかったフェルスタッペンが、日曜日のレースも圧倒した。
予選で僅差だったフェラーリ勢がフェルスタッペンにどこまで迫れるかに注目が集まったが、スタートでフェルスタッペンがルクレールを首尾よく抑え込むと、そこからのレースペースの差は明らかだった。
14周目に出たバーチャルセーフティカー機にフェラーリ勢が1回目のタイヤ交換を済ませた影響で、24周目にフェルスタッペンが通常のピットインでタイヤ交換を終えた際には3番手まで後退。マイアミGPのレース中盤から続いていた連続周回首位走行は途切れたが、そこからカルロス・サインツ、ルクレールをあっさりとかわして、35周目には「定位置」を奪回。その後は2回目のタイヤ交換をこなしながら、あっという間にルクレールに対し20秒以上のリードを築き上げた。
最後はファステストラップを狙って3回目のタイヤ交換。ソフトタイヤで最終ラップに余裕の1ポイントを奪ってフィニッシュした。
またも完勝で5連勝、シーズン7勝目を挙げたフェルスタッペンはレース後、「バーチャルセーフティカーではピットに入らなかったけど、通常の戦略通り走っても勝てると思っていた」と余裕のコメント。チームメイトのペレスが3位に終わったことにより、ドライバーズ選手権でのポイント差は81点まで広がっている。
優勝には届かずもルクレールが2位を守る
ミックスコンディションでのスプリントでは低調だったルクレールが、金曜日と同様にドライとなったレースで復活、第4戦アゼルバイジャン以来となる表彰台を、自身の今季最高位となる2位で飾った。
狙っていたスタートでのフェルスタッペン攻略は叶わなかったものの、タイヤを労わりながらミディアム→ミディアム→ハードの2ストップ戦略を完璧にこなして、第1スティントではチームメイトのサインツを引き離し、シーズン序盤戦に遅れをとっていたメルセデス勢とアストンマーティン勢を寄せ付けなかった。
レース後は笑顔で、「次のレースは僕の好きなサーキット。今回投入したアップデートをさらに煮詰めてレッドブルに迫っていきたい」と意欲を新たにした。
次戦第11戦イギリスGPは、7月2日にシルバーストン・サーキットで開幕。決勝は7月9日に行われる。フェルスタッペンの連勝はいったいどこまで続くのだろうか。(新村さつき)