マクラーレン初のスポーツカー「M6GT」も日本初公開!
いまから60年前の1963年、ニュージーランド出身のレーシングドライバーでレーシングカー デザイナーでもあるブルース・マクラーレンは、自らの名を冠したレーシングチーム「ブルース・マクラーレン モーターレーシング」を立ち上げた。彼の作り出すマシンはF1やCan-Amなど、さまざまなレースで活躍する。だが、ブルースは1970年にテスト中の事故で死亡する。
ブルース亡き後もマクラーレンのレーシングチームはF1でチャンピオンを獲得するチームに成長し、1992年には初のロードカー「マクラーレン F1」を発売し、2011年の「MP4-12C」以降、コンスタントにスーパースポーツカーを発売している。
今回、マクラーレンの60周年を記念して、2023年7月8日(土)9日(日)の一般展示に先がけて、メディアやオーナーに公開された特別展示の主な車両を紹介しよう。なお、ここで紹介している車両のすべてが、一般展示には登場しないことをおことわりしておく。
マクラーレン M6GT
ブルース・マクラーレンが市販を目指して開発したスポーツカー。1970年にプロトタイプを4台生産したところで、ブルースの死によってプロジェクトは潰えた。展示車両は日本のオーナーが所有するクルマだが、日本で公開されたのは今回が初となる、まさに「幻のスポーツカー」だ。
マクラーレン F1
1993年、ブルース・マクラーレンの夢を実現させた、マクラーレン初のロードカー。中央に運転席を備えるユニークな3シーターで、カーボン製のシャシやディヘドラルドア、フラットなアンダーボディといったテクノロジーは、現在のマクラーレンのスーパースポーツカーに継承されている。
マクラーレン MP4/12C
現在のマクラーレン スーパースポーツカーの第1弾として2011年に登場した量産モデル。その革新的なデザインとレーシングカー直系のテクノロジーともいえるPCC(プロアクティブ シャシ コントロール)などを採用。ダイナミックなハンドリングと快適な乗り心地を両立した。
マクラーレン MP4/4
ホンダのV6ツインターボエンジンを搭載し、1988年のF1世界選手権では16戦15勝と圧勝し、「史上もっとも成功したフォーミュラカー」と呼ばれるF1マシン。その優れた性能と美しいデザインは、いまもなおレーシングカーの歴史において特筆すべきものとされている。
マクラーレン MP4/5B
1990年のF1世界選手権でアイルトン・セナがドライバーズチャンピオンを獲得したF1マシン。エンジンはホンダ製のV型10気筒を搭載。セナのドライビングスキルとMP4/5Bの優れた性能は、このマシンを伝説的な存在として位置づけた。
マクラーレン GT
2019年、マクラーレンの新たなシリーズとして登場した「GT」は、その名のとおりグランドツーリング性を重視して電動開閉テールゲートの下にゴルフバッグなどを詰めるラゲッジスペースを有していた。それでも、カーボン製のシャシやツインターボエンジンによるパフォーマンスはスーパースポーツカーそのものだった。
マクラーレン アルトゥーラ
2021年に発表された、マクラーレン初の量産PHEVモデル。新しいMCLA(マクラーレン カーボン ライトウエイト アーキテクチャー)の採用でクラス最軽量の車両重量を誇り、V6ツインターボと電気モーターの組み合わせでシステム合計680psと720Nmを発生する。
マクラーレン MP4-12 カットモデル
カーボンファイバー製のタブ、前後のアルミニウム製サブフレーム、そしてミッドシップのエンジンレイアウトなど、いまもマクラーレンのスーパースポーツカーに継承されている構造の特徴を実際に見ることができるカットモデルも展示された。
マクラーレン 60周年記念 一般展示
●日時:2023年7月8日(土)・9日(日) 11時〜20時
●会場:六本木ヒルズ 大屋根プラザ
●入場料:無料
●展示車両:M6GT、MP4/4(F1マシン)、MP4-12C、アルトゥーラ、MP4-12 カットモデル