フォーミュラE第13戦、エバンスが得意のローマで今季4勝目！ キャシディが2位に入りランキング首位に再浮上【ローマE-Prix】

ランキング4位のエバンスが得意のローマでポールポジション獲得

2023年1月に開幕したローマでの戦いは昨シーズンに続いてダブルヘッダー、そしてロンドンのダブルヘッダーも含めて4レースを残すのみとなった。チャンピオン争いにおいて重要な連戦となるローマでは、ランキング4位のエバンスが予選から流れを手繰り寄せる走りを披露した。

予選Bグループから出走したエバンスはセッション開始4分でトップに立ち、そのままグループB組のトップのままクォーターファイナルに進出。

クォーターファイナルではエドアルド・モルタラ（マセラティ）、セミファイナルではセバスチャン・ブエミ（エンビジョン・レーシング）、そしてポールポジションが決まるファイナルではチームメイトであるサム・バード（ジャガー）を下し、ポールポジションを獲得。これにより貴重な3ポイントを加算することになった。

ジャガーワークスの2台がフロントローを独占。一方、チャンピオン争いを繰り広げているライバル勢は下位に沈んだ。ポイントリーダーのジェイク・デニス（アンドレッティ）が7番グリッド、ランキング2番手のニック・キャシディ（エンヴィジョン・レーシング）が9番グリッド、そしてランキング3番手のパスカル・ウェーレイン（ポルシェ）は10番グリッドからのスタートとなった。

8台もリタイアするサバイバルレースを、ポールシッターのエバンスが制す

決勝は気温32度、路面温度は60度という厳しい環境の中行われた。ポールポジションスタートのエバンスは、僚友バードにスタートで先行され2番手で1コーナーを抜けていく。

3周目に他車のクラッシュでいきなりSCが導入され、5周目にレースは再開されるとエバンスはバードをパスしトップに浮上する。ジャガーのワンツー体制でレースが進んでいくと思われたが、エバンスを援護する役割のバードはサッシャ・フェネストラズ（日産）やレネ・ラスト（マクラーレン）にもパスされてしまう。

そんな中、トップのエバンスがトップ集団の中で真っ先に動く。7周目にアタックモードに入り一時的に後退し、ライバル勢の動きを見ることに。一方、後方では9周目に多重クラッシュが発生。バードがターン8でスピンを喫しコースを塞いでしまい、ブラインドコーナーということもあり、後続車が避けきれず追突。レース序盤にして早くも6台が戦線を離脱することになってしまった。

このアクシデントにより赤旗が掲示されレース中断。40分後にSC先導でコースイン。そして10周目からスタンディングスタートでレースが再開された。

バッテリー残量が少なく電費走行を強いられているトップのフェネストラズのスロー走行を見て、2番手に上がっていたデニスが首位に立ちリードを奪う。エバンスもデニスを逃すまいとフェネストラズを攻略しデニスを追う。

エバンスはアタックモードの起動に失敗するなど厳しい展開となるが、トップのデニスに比べエネルギー残量に余裕があり、勝負どころと見るや一気にデニスをパスし首位に返り咲いた。

レース序盤のSC導入、そして赤旗中断もあり、2周のアディショナルラップが加えられたが、エバンスは完璧なエネルギーマネジメントをみせトップチェッカーを受けた。2022年の連勝を含め、ここでは3勝を記録しているエバンスだが、今回はポールポジション、ファステストラップ、そして優勝のハットトリックを達成。一気に29ポイントを荒稼ぎし、チャンピオン争いに望みを繋げた。

2位にはキャシディが入り、再びランキング首位に浮上、3位はギュンターが入り、マセラティの地元で表彰台を獲得している。

2023 フォーミュラE 第13戦 ローマ E-Prix リザルト

2023 フォーミュラE 第13戦 ローマ E-Prix　決勝結果

1位 9 ミッチ・エバンス（ジャガー）27周
2位 37 ニック・キャシディ（エンビジョン・レーシング）+ 0:01:639
3位 7 マキシミリアン・ギュンター（マセラティ）+ 0:09:126
4位 27 ジェイク・デニス（アンドレッティ）+ 0:21:010
5位 25 ジャン-エリック・ベルニュ（DS）+ 0:21:482
6位 51 ニコ・ミュラー（マセラティ）+ 0:21:858
7位 17 ノーマン・ナト（日産）+ 0:24:071
8位 3 セルジオ・セッテ・カマラ（NIO）+ 0:25:427
9位 94 パスカル・ウェーレイン（ポルシェ）+ 0:28:582
10位 23 サッシャ・フェネストラズ（日産）+ 0:30:342

2023年ドライバーズランキング（第13戦終了時点）

1位 37 ニック・キャシディ（エンビジョン・レーシング）171
2位 27 ジェイク・デニス（アンドレッティ）166
3位 9 ミッチ・エバンス（ジャガー）151
4位 94 パスカル・ウェーレイン（ポルシェ）140
5位 25 ジャン-エリック・ベルニュ（DS）107
6位 7 マキシミリアン・ギュンター（マセラティ）93
7位 13 アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ（ポルシェ）93
8位 16 セバスチャン・ブエミ（エンビジョン・レーシング）72
9位 10 サム・バード（ジャガー）62
10位 5 ジェイク・ヒューズ（マクラーレン）46

2023年 チームランキング（第13戦終了時点）

1位：エンビジョン・レーシング　243
2位：ポルシェ　233
3位：ジャガーTCSレーシング　213
4位：アンドレッティ　189
5位：DS　149
6位：マセラティ　110
7位：Nマクラーレン 86
8位：日産　61
9位：マヒンドラ・レーシング　33
10位：NIO　32
11位：アプト　16

アルバム4

電動キックボードはホントに便利？「LUUP」の電動キックボード／電動アシスト自転車で16km走行してみた - スマートモビリティJP

電動キックボードでの移動は基本的にラストワンマイルが想定されている。しかし、それ以上の距離を利用するとどう感じるのか、気になったことはないだろうか。今回は長距離走行してわかったメリット、気になる点をレビューする。

smart-mobility.jp