2023年9月28日〜10月1日(現地時間)、WRC世界ラリー選手権第11戦「ラリー・チリ・ビオビオ」がチリ中部の都市コンセプシオンを起点に開催され、Mスポーツ・フォードのオィット・タナックが優勝、2位にヒョンデのティエリー・ヌーヴィル、3位にはトヨタのエルフィン・エバンスが入った。トヨタはカッレ・ロバンペラも4位に入ったことでマニュファクチャラーズ選手権3連覇を決めている。勝田貴元(トヨタ)は5位。

トヨタの連勝止まるも3年連続のタイトル確定

第7戦サファリからの4連勝でドライバーズ/マニュファクチャラーズ選手権をリードするトヨタにとっては苦しいラリーとなった。

画像: 2位に入ったエルフィン・エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)。ドライバーズチャンピオンの可能性を残し、次戦セントラル・ヨーロピアン・ラリーに向かう。

2位に入ったエルフィン・エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)。ドライバーズチャンピオンの可能性を残し、次戦セントラル・ヨーロピアン・ラリーに向かう。

金曜日、予想以上に滑りやすい路面にカッレ・ロバンペラと勝田貴元が大苦戦。唯一健闘していたエバンスも、タナックを脅かすまでには至らず。挽回を期して3台揃ってソフトタイヤのみのタイヤ選択で臨んだ土曜午前のステージでは、ループ最後の3つ目のステージでタイヤを使い切ってしまって大きくタイムロス、といいところなし。

それでも、ラリー最終日のSS15でそこまで2番手と大健闘していたティーム・スニネン(ヒョンデ)がサスペンションを壊してコースアウト、リタイアとなったことで、3位エバンス、4位ロバンペラのポイントで3年連続、7回目のマニュファクチャラーズ選手権獲得が決まった。

一方、ドライバーズタイトル争いは2戦を残してヌーヴィルとタナックの逆転チャンピオンの可能性が消滅し、ロバンペラとエバンスのふたりに絞られることになったため、トヨタのドライバーによる5年連続のタイトル獲得も確定している。

なお、パワーステージを制してエキストラの5点を獲得したロバンペラと、パワーステージ2位のチームメイトのエバンスとの差は31点となっている。

次戦第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリーは、10月26~29日、ドイツ南部のパッサウを起点にドイツ、チェコ、オーストリアの3カ国のターマックステージを舞台に開催される。(文:新村いつき)

2023年 WRC第11戦ラリー・チリ・ビオビオ 結果

1位:O.タナック(フォード・プーマ ラリー1 )3h06m38.1s
2位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ i20N ラリ1)+42.1s
3位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m06.9s
4位:K.ロバンペラ(トヨタ GRヤリス ラリー1) +2m11.0s
5位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+4m41.5s
6位:O.ソルベルグ(シュコダ ファビア RS ラリー)+8m18.5s
7位:G.グリーンスミス(シュコダ ファビア RS ラリー2) +8m44.3s
8位:S.パエリ(シュコダ ファビア RS ラリー2)+9m20.6s
9位:Y.ロッセル (シトロエンC3 ラリー2) +9m53.9s
10位:N.グライジン(シュコダ ファビア RS ラリー2)+10m08.2s

2023年 WRCドライバーズランキング(第11終了時)

1位 K.ロバンペラ(トヨタ) 217
2位 E.エバンス(トヨタ)186
3位 T.ヌーヴィル(ヒョンデ)155
4位 O.タナック(Mスポーツ フォード)146
5位 S.オジェ(トヨタ)99
6位 E.ラッピ(ヒョンデ)98
7位 勝田貴元(トヨタ)77

2023年WRCマニュファクチャラーズランキング(第11戦終了時)

1位 トヨタ 466
2位 ヒョンデ 360
3位 Mスポーツ フォード 247

This article is a sponsored article by
''.