トヨタの連勝止まるも3年連続のタイトル確定
第7戦サファリからの4連勝でドライバーズ/マニュファクチャラーズ選手権をリードするトヨタにとっては苦しいラリーとなった。
金曜日、予想以上に滑りやすい路面にカッレ・ロバンペラと勝田貴元が大苦戦。唯一健闘していたエバンスも、タナックを脅かすまでには至らず。挽回を期して3台揃ってソフトタイヤのみのタイヤ選択で臨んだ土曜午前のステージでは、ループ最後の3つ目のステージでタイヤを使い切ってしまって大きくタイムロス、といいところなし。
それでも、ラリー最終日のSS15でそこまで2番手と大健闘していたティーム・スニネン(ヒョンデ)がサスペンションを壊してコースアウト、リタイアとなったことで、3位エバンス、4位ロバンペラのポイントで3年連続、7回目のマニュファクチャラーズ選手権獲得が決まった。
一方、ドライバーズタイトル争いは2戦を残してヌーヴィルとタナックの逆転チャンピオンの可能性が消滅し、ロバンペラとエバンスのふたりに絞られることになったため、トヨタのドライバーによる5年連続のタイトル獲得も確定している。
なお、パワーステージを制してエキストラの5点を獲得したロバンペラと、パワーステージ2位のチームメイトのエバンスとの差は31点となっている。
次戦第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリーは、10月26~29日、ドイツ南部のパッサウを起点にドイツ、チェコ、オーストリアの3カ国のターマックステージを舞台に開催される。(文:新村いつき)
2023年 WRC第11戦ラリー・チリ・ビオビオ 結果
1位:O.タナック(フォード・プーマ ラリー1 )3h06m38.1s
2位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ i20N ラリ1)+42.1s
3位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m06.9s
4位:K.ロバンペラ(トヨタ GRヤリス ラリー1) +2m11.0s
5位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+4m41.5s
6位:O.ソルベルグ(シュコダ ファビア RS ラリー)+8m18.5s
7位:G.グリーンスミス(シュコダ ファビア RS ラリー2) +8m44.3s
8位:S.パエリ(シュコダ ファビア RS ラリー2)+9m20.6s
9位:Y.ロッセル (シトロエンC3 ラリー2) +9m53.9s
10位:N.グライジン(シュコダ ファビア RS ラリー2)+10m08.2s
2023年 WRCドライバーズランキング(第11終了時)
1位 K.ロバンペラ(トヨタ) 217
2位 E.エバンス(トヨタ)186
3位 T.ヌーヴィル(ヒョンデ)155
4位 O.タナック(Mスポーツ フォード)146
5位 S.オジェ(トヨタ)99
6位 E.ラッピ(ヒョンデ)98
7位 勝田貴元(トヨタ)77
2023年WRCマニュファクチャラーズランキング(第11戦終了時)
1位 トヨタ 466
2位 ヒョンデ 360
3位 Mスポーツ フォード 247