多様な社会課題や個人ニーズに応える「超拡張型」のモビリティ
カヨイバコの外寸は、全長3990×全幅1790×全高1855mmと全長はかなりコンパクトだが、ホイールベースは2800mmとけっこう長い。それゆえ室内は、長さ3127(運転席側は2141)×幅1485×高さ1437mmと十分に広い。
車名のルーツである、拠点間を行き来しながら部品や製品を安全かつ効率的に運ぶ「通い箱」は、適切なサイズでムダがなく、箱の中敷を生産現場ごとに変えることで、さまざまなニーズに対応している。カヨイバコは、その考え方をコンセプトに織り込み、これからのモビリティのあり方を表現した、新しいコンセプトのコンパクトスペースだ。
モビリティの「素性の良い原単位」として内外装のパッケージとアフォーダブルさを追求しており、目的に応じて役割を変えることができる「超拡張性能」を備えている。そのため、ベース車両としてさまざまなシーンでのニーズに対応するバッテリーEV(以下、BEV)だ。
ソフト面でもハード面でも役割に応じたカスタマイズが可能なBEVという特性を活かして、スマートグリッドなど知能化された社会システムの一部として活躍する。
社会インフラの要請にも応えつつ、プライベートでも活躍
ビジネスユースにおいては、社会インフラとしてさまざまな課題へのソリューションを提供する。
たとえば、ラストワンマイルの物流課題に対しては、効率的な小口輸送に適したカスタマイズによってスマートな物流の実現に貢献。また、商品陳列棚を設けた移動販売車へのカスタマイズや、座席を増やして乗り合いバスにするなど、地域ごとの困り事にも寄り添う。
プライベートユースにおいては、一人ひとりの趣味嗜好に応じたカスタマイズによって、オンリーワンのモビリティに進化。「こう使いたい」「こんな生活スタイルを送りたい」という多様な思いに応えるのはもちろん、車いすを利用する人でも乗り込みやすく、運転席に移動しやすい設計にするなど、“移動の自由”の提供にも貢献する。
JMSのトヨタ ブースでは、カヨイバコがビジネスからプライベートまで自由に行き来するユーザーのニーズに、どのように応えられるかをショー形式で表現するという。