2024年1月30日、トヨタ自動車株式会社代表取締役会長(以下、会長)の豊田 章男氏が、創業の原点を振り返り、トヨタグループが進むべき方向を示すビジョン「次の道を発明しよう」を発表しました。相次ぐグループの不正問題につき陳謝する一方で、新たなリーダーシップへの取り組みについても、明らかになりました。

14年越しの立て直しを経て、ふたたびの覚悟

思えば2009年、全世界的に起こった「リコール問題」でトヨタは、企業イメージに深い傷を負いました。豊田会長はそれを振り返り「この時、トヨタは一度つぶれた」と考えたといいます。そしてその時も、トヨタの責任者としてすべての責任を負う覚悟を決めたそうです。

画像: 2022年12月、タイトヨタ設立60周年記念式典でのトヨタ自動車株式会社 代表取締役社長 豊田 章男氏(当時)。2023年6月の取締役会で会長職となって以来、どちらかと言えば「モリゾウ」としての認知度が高まっていたような気も。

2022年12月、タイトヨタ設立60周年記念式典でのトヨタ自動車株式会社 代表取締役社長 豊田 章男氏(当時)。2023年6月の取締役会で会長職となって以来、どちらかと言えば「モリゾウ」としての認知度が高まっていたような気も。

それから14年、事業体としてのトヨタグループの業績自体は、絶好調と言っていいでしょう。1月30日に発表された2023年の年間(1月-12月)販売・生産・輸出実績レポートでは、ダイハツ工業と日野自動車を含むグループ全体でのグローバル販売・生産が過去最高となりました。トヨタ単体の実績値としても、初めて1000万台を超えています。

今、ふたたび表明された「覚悟」の延長線上に、豊田会長は「商品が中心で人中心の企業風土ができると確信している」と力強く語ります。トヨタは今回の問題を乗り越える中で、グループ全体でのさらなるグレードアップを果たすことになりそうです。

同時にそこには、根本としての「日本らしいモノづくり」についても、考えさせられるものがある、と感じられました。見失いかけた原点を今一度振り返るべきはもしかすると、トヨタグループだけではないのかもしれません。

※トヨタグループ17社
株式会社豊田自動織機/トヨタ自動車株式会社/愛知製鋼株式会社/株式会社ジェイテクト/トヨタ車体株式会社/豊田通商株式会社/株式会社アイシン/株式会社デンソー/トヨタ紡織株式会社/トヨタ不動産株式会社/株式会社豊田中央研究所/トヨタ自動車東日本株式会社/豊田合成株式会社/日野自動車株式会社/ダイハツ工業株式会社/トヨタホーム株式会社/トヨタ自動車九州株式会社

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