2024年4月2日、トヨタ自動車は豊田市と岡崎市にまたがる山間部に建設を進めてきた研究開発施設「Toyota Technical Center Shimoyama(トヨタ テクニカルセンター 下山)」の全面運用を3月25日より開始したと発表した。テクニカルセンター 下山は2018年4月から施設の建設を始め、2019年4月より中央エリア、2021年10月より東エリアの運用を開始しているが、このたび、車両開発棟や来客棟を備えた西エリアが完成し、全面運用を開始した。テクニカルセンター 下山は本社からクルマで約30分の距離にある。

自然と調和する施設として、地域との共生を進めていく

なお、建設にあたっては、環境保全の取り組みとして、敷地面積(約650ha)の約6割で土地本来の森林を残し、保全を行うことに加え、緑地を新たに造成するなど、自然環境の適切な維持・管理を推進。

画像: トヨタ テクニカルセンター 下山、西エリアに完成した車車両開発棟の内部。

トヨタ テクニカルセンター 下山、西エリアに完成した車車両開発棟の内部。

2023年3月には、東エリアに環境学習センターが完成し、環境保全に向けて、里山体験イベントなど地域住民との交流の場として活用していく計画で、地元自治体や地域とともに、森林や谷津田など里山環境の保全活動を行うことで、自然と調和する施設として、地域との共生を進めていくとしている。

■全面運用開始式典での豊田 章男会長のコメント

『この施設の構想がスタートしてから30年近く経ちます。地域の皆さまに「トヨタが下山に来てよかった」と笑顔になっていただきたいという想いで、ずっとやってまいりました。この「皆さま」には、本日お越しいただいた“人間”の皆さまだけでなく、古くからお住まいの“動物や植物の皆さま”も含まれております。そんな地域との共生に向け、愛知県、豊田市、岡崎市など行政の皆さまに多大なるご協力をいただきました。また、下山および松平地区にお住まいの皆さま、長きにわたる建設期間、そして、これからも末長くとなりますが多大なるご理解とご支援をいただいていること、心より感謝いたします。GR、レクサスのメンバーなど総勢3,000人が、本日より、ここで「走る・壊す・直す」を繰り返してまいります。私もマスタードライバーとして“下山の道”をたくさん走ってまいります。“下山の道”がクルマをつくる…。生産工場ではありませんが、これから“下山産のクルマ”が世界のあらゆる道を走り、たくさんの人を笑顔にしてまいります。下山で加速していくトヨタの「もっといいクルマづくり」をお誓い申し上げて、これまでのご協力と、これからもずっと続いていく皆さまとの共生へのお礼に代えさせていただければと思います』

■Toyota Technical Center Shimoyamaの概要

所在地:豊田市(旧下山村)および岡崎市(旧額田町)の一部
総面積:650.8ha(100%)
施設用地:159.2ha(面積内訳24%)
道路:7.1ha(面積内訳1%)
調整池:16.2ha(面積内訳3%)
造成緑地:81.8ha(面積内訳13%)
残置森林:386.5ha(面積内訳59%)
用地造成工事:愛知県企業庁
施設建設工事:トヨタ自動車株式会社
主な施設: カントリー路(中央エリア)、高速評価路/特性評価路(東エリア)、 車両開発棟/来客棟(西エリア)
投資額:約3,000億円従業員:約3000人(2024年3月 全面運用開始時)

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