自動車保険の新規加入、もしくは乗り換えで自動車保険選びに迷われていませんか?ダイレクト型自動車保険まで含めると本当に様々な選択肢があり、どれを選べば良いか迷ってしまうのも無理はありません。

「できるだけ安く、合理的な保険を選びたい」「もしもの時に安心できる保険を選びたい」など、様々なニーズがあるかと思いますが、この記事では自動車保険選びに迷われている方向けに、おすすめの選び方や、おすすめの自動車保険について紹介しようと思います。

「ダイレクト型が良いのか、それとも従来の代理店型で良いのか」そして「どのような補償プランにすべきか」、このようなお悩みを持っていた方も、この記事を読めば、自分で判断できるようになるはずです。自動車保険選びで感じている疑問の解消に役立てていただければと思います。

画像1: 自動車保険おすすめ10社を比較!加入するならどこがいい?
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自動車保険のおすすめの選び方

まずは、自動車保険に関する疑問で特に多い「ダイレクト型と代理店型のどちらがいいのか?」という疑問です。

ダイレクト型自動車保険は積極的にテレビCMも起用しており、保険料がとてもお得に見える反面、「何か落とし穴があるのでは」と漠然とした不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

もちろん、どちらを選ぶかは、ご自身が抱えているニーズによって使い分けるべきです。

結論、

  • 保険のことを全て丸投げするなら代理店型自動車保険
  • 保険料を重視する方はダイレクト型自動車保険

という使い分け方がセオリーかと思います。こちらについて、まずは詳しく整理していきましょう。

保険のことを全て丸投げするなら代理店型自動車保険

まず、自動車保険に関することを全て丸投げしたい場合は代理店型自動車保険を選んだほうがいいかと思います。

そもそも代理店型自動車保険とは、保険代理店(もしくはディーラーなどのカーショップ)で加入する自動車保険のことで、東京海上日動、三井住友海上火災、あいおいニッセイ同和、損保ジャパンなどが有名どころです。

代理店型の特徴は、担当者がつくことであり、保険加入手続きからプラン選びや、もし事故を起こしてしまった際の保険対応を全て任せられる点です。手間の少なさと心強さという面では、代理店型に軍配が上がると言っていいでしょう。

ただし、代理店型自動車保険はダイレクト型自動車保険と比べると割高な傾向が見られます。

しかしながら「1〜2万円の違いなら、全て任せられる代理店型が良い」「1〜2万円で相談できる人がいてくれた方が良い」という考え方もあるかと思います。そのような方は、代理店型自動車保険を選んだ方がおすすめです。

このような場合、ダイレクト型と代理店型の保険料を比べてみると、自分で選んだ保険に納得感が出てくると思います。

保険料を重視する方はダイレクト型自動車保険

テレビCMなどでもよく見かけるダイレクト型自動車保険。こちらは保険料重視の方におすすめの保険です。

ダイレクト型自動車保険は合理的な保険料設定が魅力的であり、例えば走行距離に応じた保険料計算など、ユーザーの使い方に則した保険料が設定されています。

また、代理店を設けない営業スタイルなので、中間マージンや人件費などのコストカットを実現したモデルでもあり、その分そもそもの保険料が安いという特徴もあります。

実際に代理店型の保険料と比べるとダイレクト型自動車保険の方が安いことは多くあるため、気になる方は一度保険料見積もりを取ってみるのがおすすめです。

ところで、ダイレクト型自動車保険について「保険料が安いということは補償も薄いのでは」と勘違いされることも多いですが、従来の代理店型自動車保険と比べ補償が薄いということはありません。

では、何が違うかというと、保険に関することを任せられる担当者がつかない点です。代理店型であれば保険加入手続きや補償プラン設計、また事故時の保険手続きなどで、サポートしてくれますが、ダイレクト型自動車保険は、保険会社とのやり取りは全て自分で行います。

この点は十分理解しておくべきであり、ダイレクト型自動車保険を選ぶ際の注意点と言ってもいいでしょう。

ただし、各保険会社ではチャットや電話でのサポートを用意していることがほとんどなので、何かあれば直接質問もできます。

自分で補償プランを選ぶのが苦ではなく、年間数万円の保険料を浮かせたい方にとっては、ダイレクト型自動車保険は有力な選択肢になるかと思います。

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自動車保険おすすめランキング10社

自動車保険はなかなかの数があり、どれを選ぶべきか迷ってしまう方もいるかと思います。ここからは、おすすめの自動車保険について紹介します。

上記で紹介した、

  • 保険のことを全て丸投げするなら代理店型自動車保険
  • 保険料を重視する方はダイレクト型自動車保険

を念頭に置くと、さらに候補は絞れてくると思うので、気になる保険商品が見つかったら、公式サイトや一括査定サイトで見積もりを取ってみるといいでしょう。

1.ソニー損保

画像: 画像引用:ソニー損保 www.sonysonpo.co.jp

画像引用:ソニー損保

www.sonysonpo.co.jp

種別:ダイレクト型

ダイレクト型自動車保険の中でも長年No.1のシェアを誇るソニー損保。ユーザー満足度と保険料のバランス良い点が特徴です。

事故受付は安心の24時間365日、事故や故障で走行不能になった場合のレッカー移動も、ソニー損保指定工場までなら距離制限なく無料で牽引してくれます(顧客指定の工場の場合は100キロまで無料)。

多くの人に選ばれ続けている実績が、世間での人気を物語っています。気になる方は公式サイトで試算をしてみてはいかがでしょうか。

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2.アクサダイレクト

画像: 画像引用:アクサダイレクト www.axa-direct.co.jp

画像引用:アクサダイレクト

www.axa-direct.co.jp

種別:ダイレクト型

ダイレクト型自動車保険の中でも特に保険料にこだわりたい方におすすめなのが、アクサダイレクトです。編集部で試算をしてみたところ、実際にいくつかの項目では最安値を記録するほど、保険料の安さに定評があります。

幅広い年代で保険料が安いのが特徴ですが、20代の若い世代でも保険料が他社と比べても割安な印象です。ダイレクト型自動車保険は、ある意味データにシビアなため、統計的に事故の多い若い世代では渋い保険料設定となっていること(むしろ代理店型より高い場合もある)もありますが、アクサダイレクトはしっかりと価格感をキープしている印象です。

保険料を重視したい方は試算を取ってみる価値があるかと思いますので、公式サイト等で試算をとってみてはいかがでしょうか。

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3.三井ダイレクト

画像: 画像引用:三井ダイレクト www.mitsui-direct.co.jp

画像引用:三井ダイレクト

www.mitsui-direct.co.jp

続いて紹介する三井ダイレクトは、保険料とサービス内容のバランスを重視する方におすすめの自動車保険となります。

さすが4メガ損保グループと思わせられる充実度で、24時間365日の事故受付、ロードサービス、事故対応満足度は当然のこと、加入者が使える「つよやさクーポン」というのがユニークで、レジャーや旅行、日常の買い物や食事で使える割引クーポン、話題の商品のプレゼント企画が様々用意されています。

こうした付加価値を感じられるのは、三井ダイレクトの大きな特徴と言っていいでしょう。

また、万が一の事故が心配な方には「ドラレコ特約」が非常に心強いオプションとなっています。どんな内容かというと、衝撃感知機能や事故受付スタッフとの通話機能がついた専用のドラレコが提供され、一定の衝撃感知時に事故受付スタッフと直接繋がれるというものです。

事故を起こすとパニックになることもあるかと思いますが、状況確認から初動で何をすべきか、ロードサービスの手配は必要か、などをリアルタイムでアドバイスがもらえます。また、ドライバー側の安否確認としても使え、自身で救急車の要請が困難と判断される場合には、必要に応じてスタッフが直接119番要請を行う場合もあります。

さらに、月額670円で専用ドラレコを利用できるという点もメリットであり、「ドラレコは欲しいけど初期費用がネック」と感じている方には、初期費用を抑えてドラレコを設置する有力な選択肢となるでしょう。

安さとサービスの充実度、両方を取りたい方はぜひ見積もり候補に入れてみてはいかがでしょうか。

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4.セゾン自動車火災保険

画像: 画像引用:セゾン自動車火災保険 www.ins-saison.co.jp

画像引用:セゾン自動車火災保険

www.ins-saison.co.jp

種別:ダイレクト型

続いては「おとなの自動車保険」を提供するセゾン自動車火災保険です。名前の通り、30代後半以降に優しい保険料設定になっている印象で、35歳以上の方なら試算を取ってみる価値ありです。

もし事故を起こしてしまった際も、ALSOK隊員の24時間365日の駆けつけサービスを無料で提供しており、事故で混乱している中でも、必要な行動を冷静にアドバイス、サポートしてくれるでしょう。

事故対応のユーザー満足度も高い保険ですので、こちらも候補に入れて試算をして見てはいかがでしょうか。

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5.東京海上日動

画像: 画像引用:東京海上日動 www.tokiomarine-nichido.co.jp

画像引用:東京海上日動

www.tokiomarine-nichido.co.jp

種別:代理店型

続いては東京海上日動です。代理店型自動車保険のため、代理店担当者に保険のことは全て任せられます。

多様なニーズに応える豊富な特約(オプション)の種類を売りにしており、ここには書ききれないほどありますので、気になる方は公式サイトでチェックしてみると良いでしょう。

代理店型と言っても、実際に試算を取ってみるとダイレクト型とそれほど保険料が変わらない場合も多々あります。僅かな差であれば、代理店型自動車保険のほうが手間が少なく、もしもの際も担当者に任せられるので、代理店型を選ぶのは有力な選択肢になると思います。

保険料重視で考えていた方も、まずは試算をとってみて、実際にどれくらい変わるのか比べてみると良いでしょう。

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6.SBI損保

画像: 画像引用:SBI損保 www.sbisonpo.co.jp

画像引用:SBI損保

www.sbisonpo.co.jp

種別:ダイレクト型

保険料の安さに定評があるSBI損保。先ほど紹介したアクサダイレクトと並び、保険料の水準はかなり安い印象です。

SBI損保では、約6割のユーザーが車両保険を付帯しているデータがとれていますが、自動車保険全体で見る車両保険の加入率は5割弱なので、これは多い数字です。車両保険をつけても保険料が安かったSBI損保を選んだか、もしくはベースの保険料が安かったので車両保険まで手を伸ばせた、という背景かもしれません。

いずれにせよ、車両保険をつける人が多いということは、ある程度保険料に余裕があった、という裏付けと考えていいでしょう。

自動車保険に安さを求めている方は、見積もり候補に入れて欲しい損保です。

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7.あいおいニッセイ同和

画像: 画像引用:あいおいニッセイ同和 www.aioinissaydowa.co.jp

画像引用:あいおいニッセイ同和

www.aioinissaydowa.co.jp

種別:代理店型

4メガ損保の一角であるあいおいニッセイ同和損保。同社ではデジタル技術を存分に活用した「テレマティクス自動車保険」を売りにしている印象で、万が一の事故時の補償だけでなく、「事故を未然に防ぐ」という観点のサービス提供にも力を入れている印象です。

どういうことかというと、運転データを蓄積できるクルマ(コネクティッドカー)やドラレコ等を用い、ドライバーの運転状況を把握できる機能を提供。ドライバーの運転の改善につながり、事故リスクの低下が期待できるだけでなく、安全運転スコアが高い場合には、そのスコアに応じた保険料割引が受けられるという合理的な内容になっています。

最終的には保険料との兼ね合いもあると思いますので、気になる方は一度見積もりを取ってみることをおすすめします。

→あいおいニッセイ同和損保公式サイトはこちら!

8.イーデザイン損保

画像: 画像引用:イーデザイン損保 www.e-design.net

画像引用:イーデザイン損保

www.e-design.net

種別:ダイレクト型

続いては東京海上グループのイーデザイン損保です。

東京海上グループのネットワーク、そして100年を超える実績は、やはり安心材料です。また、セコムの事故現場急行サービスもあり、24時間365日対応で、事故現場に駆けつけてくれます。事故現場の撮影や相手方からのヒアリングなど、パニック状態ではできないようなことを冷静にやってもらえるのは非常に心強いでしょう。

また、アプリとセンサーを用いた運転スコア算出を行っており、安全運転に向けた運転の改善に役立つと共に、ワンタップで事故を知らせられる優れものです。

継続的に安全運転に努めると「ハート」に換算され、コーヒーやスイーツなどに交換できるちょっとしたご褒美も。

ダイレクト型だけあり、代理店型からの乗り換えの場合は大きく保険料が抑えられる可能性がありますので、気になる方は見積もりを取って見てはいかがでしょうか。

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9.三井住友海上火災

画像: 画像引用:三井住友海上火災 www.ms-ins.com

画像引用:三井住友海上火災

www.ms-ins.com

種別:代理店型

続いても4メガ損保の一括である、三井住友海上火災損保の自動車保険です。幅広い人におすすめの「GK クルマの保険」と共に、免許の色がブルーやグリーンの方向けの「はじめの自動車保険」も提供している点が特徴です。

「GK クルマの保険」との違いは、はじめてクルマを持つ方向けに、補償や特約がパッケージされている点です。「いろいろとわからない点が多いので、おすすめのプランで利用したい」という方にはピッタリかと思います。

三井住友海上火災の自動車保険は様々な代理店で扱われていますので、お近くの代理店も見つけやすいかと思います。

保険のことを任せられる担当者が欲しいという方は、こちらのような代理店型自動車保険がおすすめです。

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10.チューリッヒ

画像: 画像引用:チューリッヒ www.zurich.co.jp

画像引用:チューリッヒ

www.zurich.co.jp

種別:ダイレクト型

外資系自動車保険のチューリッヒ。ロードサービスを推している印象で、事故でクルマでの帰宅が困難になった場合の宿泊費や帰宅費、レンタカー費用などに対する補償があり、心強いです。

用意されている割引等についても他社と比べて劣位はない印象です。

統計的に事故率が多い若い世代には渋い保険料設定の印象ですが、逆に事故率が低くなってくる年代では保険料もダイレクト型らしく使いやすい保険料に落ち着いてきます。30 代以降であれば保険料重視の方にも有力な候補になってくるのではないでしょうか。

気になる方は保険料見積もりを取ってみるといいと思います。

→チューリッヒ公式サイトはこちら!

自動車保険のおすすめのプラン設計

自動車保険は普段あまり考えるものでもないため、様々な補償があって「本当に必要なのは何か」がわからなくなってしまう場合もあるかと思います。

代理店型の場合は担当者に丸投げすることもできますが、ダイレクト型を選ぶ場合は、ある程度自分で判断できる力を持っておくと楽です(今はオペレーターと相談しながらプラン設計することもできますが)。もちろん、代理店型を選ぶ場合も、知識として持っておいて損はありません。

ここからは、自動車保険のおすすめのプラン設計についてお伝えします。

1.対人・対物は必ず無制限で付帯する

あえて取り上げる必要もないかもしれませんが、対人・対物は必ず無制限で付帯するのが基本です。むしろ、無制限以外の選択肢はないと考えていただいても結構です。

そもそも、無制限から5000万円等に落としても年間数百円しか変わらないことがほとんどです。

また、相手に重度の後遺障害が残るような事故を起こしてしまった場合、賠償金は億単位になることもあります(実際にそのような賠償金が命じられた判例はいくつもあります)。

もちろん、モノを壊してしまった場合も同様です。「運転を誤って建物に突っ込んでしまった」「高価なものを乗せたトラックと事故を起こしてしまった」など、損害が高額になる物損事故は事故はいくらでも想定できます。

自動車保険の肝と言っても過言でない補償部分ですから、ここは無制限で付帯することを強くおすすめします。

2.車両保険は必要に応じて付帯する

車両保険を付帯するかどうかは、非常に悩ましい部分になります。なぜなら、車両保険をつけることで保険料が大きく跳ね上がることがほとんどだからです。「車両保険ありとなしでは、倍程度以上変わる」そんな人も少なくないのではないでしょうか。

基本的に、保険料重視の場合は車両保険はない方が目的を達成しやすいですが、それでも車両保険をつけておいた方がいい人もいます。具体的には以下の方々です。

【車両保険の付帯が望ましい人】

  • クルマがないと生活できない人
  • クルマをローンで買った人
  • クルマを万が一の事故から守りたい人

クルマがないと生活できない場合、故障や損傷が生じてしまった場合、修理(もしくは買い替え)することになるかと思います。生活スタイル的に、故障や損傷を放置できないからこそ、必要性が高いと考えられるので、この場合は車両保険をつけておいた方が安心です。

また、ローンでクルマを買った場合も同様です。一番悲惨なケースは、修理資金を出せず、クルマは手元にないのに、ローンだけが残るようなケースです。このケースになってしまった当事者は、本当に悲しい思いをすると聞きます。ローンでクルマを買った場合は、車両保険をつけた方がいいというのは、いわばセオリーのようなものです。

また、上記に比べ必要性という面では劣りますが、大切なクルマを万が一の事故から守りたい人も、車両保険をつけるかどうか、検討する価値はあります。このような場合は、故障や損傷をそのままにしておくケースは少ないでしょうし、付帯する価値は十分にあると思います。

ただし、冒頭に言った通り、車両保険は保険料を大きく押し上げます。その辺のバランスも考えながら、付帯するかどうか考えるといいと思います。

ちなみに、クルマの盗難も基本的には車両保険の対象です。盗難が多いクルマに乗っている場合なども、車両保険を付帯するか検討する価値はあるでしょう。

ちなみに、車両保険の加入率は5割弱で推移しています。参考まで。

3.人身傷害保険はできれば付帯がおすすめ

人身傷害保険については、そもそもどんな保険なのか理解していなかった方も少なくないのではないでしょうか。

人身傷害保険とは、クルマに乗車中の人が事故で死傷した場合、過失割合に関係なく補償を受けられるものです。

「過失割合に関係なく」というのがポイントで、仮に相手がいる事故であっても、賠償金は過失割合に応じた額しかもらえません。仮に5:5の過失割合だとすると、本来の賠償金の半分しかもらえないということになります。また、自損事故の場合はそもそも相手さえいません。このようなケースで効果を発揮すると言っていいでしょう。

また、完治するケガならいいですが、後遺障害が残ってしまうケガも決して少なくなく、例えば神経障害だったり、可動域に関する障害だったりと、人生を通して付き合っていくような障害が生じてしまうリスクもゼロではありません。

こうした場合に、過失割合にかかわらず補償を受けられるのは非常に心強いでしょう。全員に必要とは決して言い切れませんが、余裕があるなら3,000万円程度からの設定で付帯を考えて見てはいかがでしょうか。

ちなみに、人身傷害保険の加入率は7割前後で推移しています。参考まで。

4.生活スタイルに合わせた特約をオプションで設定

上記の対人・対物・車両保険・人身傷害保険の4つが、自動車保険の核となる補償です。あとは、ライフスタイルに合わせて、各社の様々な特約を必要に応じて付帯すれば完成です。

もちろん、付帯なしという選択肢もありですが、例としてユニークな特約や、またできれば付帯をお勧めする特約を紹介します。

ユニークな特約の例

例えば、ドラレコ特約です。月額数百円で機能十分のドラレコを使え、ドラレコの初期費用を抑えたい人に向いています。

例えば三井ダイレクトのドラレコ特約だと、衝撃感知機能や事故受付スタッフとの通話機能がついた専用のドラレコが提供され、一定の衝撃感知時に事故受付スタッフと直接繋がれるというものです。事故を起こしパニックになっている際、冷静にアドバイスがもらえるのは心強いと思います。

また、ソニー損保の「おりても特約」はお車で出かけた先で、お車を降りてからの事故によるケガ、また車で出かけた先で、車を降りてからの事故による身の回り品の損害を補償してくれます。レジャーやスポーツに行く人、カメラなどを趣味にしている人などは、なかなか心強い思います。

また、原付を持っている方は「ファミリーバイク特約」はお得でしょう。125cc以下の原付バイクが対象となり、対人・対物補償がつくイメージです。原付バイクで任意保険に加入するより、ファミリーバイク特約の方が安く収まることが多々あります。

特約を一つ一つ見ていくとキリがないですが、このようなユニークな特約もあるので、ピンとくるものがあれば付帯を考えてみるといいでしょう。

できればつけておきたい特約(弁護士費用特約)

数ある特約の中でも、必要性が高いと感じるのが、「弁護士費用特約」です。主に交通事故の被害者側になった場合、弁護士に依頼した際の費用を負担してもらえるというものですが、筆者自身の経験から、特に必要性が高いと感じています。

筆者はこれまで述べ50以上の法律事務所で交通事故の賠償問題に関するインタビューを行ってきましたが、交通事故の被害者になった場合(特に後遺障害が発生するような事故の場合)、弁護士を介入させる必要性が極めて高いと痛感しています。その理由を、少し長くなりますが説明します。

交通事故の賠償金には、裁判所基準と、任意保険基準、自賠責基準と、基準が3つありますが、中でも高額の水準なのは裁判所基準です。表現は色々あると思いますが、本来裁判をすれば認められる可能性が高い賠償金の水準ということになるので、被害者側の立場からすれば、適正な賠償金の水準と言っても良いかと思います。

しかし、弁護士を介入させない限り裁判所基準で示談や和解をするのは、現実的には困難なのが実情です。弁護士を入れるかどうかで、数十万円、数百万円、あるいは1千万円程度も賠償金が変わってくる可能性もあります(実際にそうした例は数多くあります。後遺障害案件に多いです)。

こうした背景を知っていると、もしもの際に弁護士費用特約はつけるべきと考えます。それほど高い特約でもないので、万人におすすめする特約の一つです。

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自動車保険のおすすめの節約方法

最後に、自動車保険を節約する目的で乗り換えを検討している方や、これから新規で自動車保険に入る方でも、節約を意識したプラン設計がわからない、という方に、おすすめの節約方法をお伝えします。

具体的には、以下を意識することで、節約に繋がりやすくなるかと思います。

  • 車両保険を外す・調整する
  • 保険会社を見直す
  • 年齢条件・運転者の範囲を見直す
  • 不要な特約を外し、シンプルな設計にする

1.車両保険を外す・調整する

最も効果が現れやすいと思われるのが、車両保険外したり、またはエコノミー型などリーズナブルなプランへの切り替えです。車両保険をつけるかどうかで、自動車保険の保険料は倍以上変わることもあるので、節約のインパクトとしては大きい部類かと思います。

A.車両保険を外す

先ほどの繰り返しになってしまいますが、読み飛ばしてしまった方のためにもう一度記載すると、車両保険の必要性が高いのは、以下のような方々です。

【車両保険の付帯が望ましい人】

  • クルマがないと生活できない人
  • クルマをローンで買った人
  • クルマを万が一の事故から守りたい人

逆に言えば、上記以外の方々は、車両保険が必ずしも必要とは言い切れないので、車両保険を付帯するかどうかを積極的にコントロールできるとも言えます。

もちろん、上記以外の方々にとって車両保険が無意味という意味ではありません。保険はもしもの時に備えるものなので、あったほうが安心なのは確かです。しかし、年間、月々でかかる保険料もありますから、バランスを見ることも大事です。

B.エコノミー型にする

また、車両保険にはエコノミー型(各社呼び名が異なります)というものもあり、補償範囲を限定することで保険料を抑えるプランもあります。

エコノミー型の補償範囲は以下のとおりです。

エコノミー型一般型
他車との衝突・接触
飛来中または落下中の他物との衝突
盗難
落書き・いたずら
火災・爆発
台風・竜巻・洪水・高潮
当て逃げ×
単独事故×
転覆・墜落×
自転車との接触×
地震××
噴火××
津波××

このように、自損事故(単独事故)等は車両保険の補償範囲外となります。「自分で起こした事故に関しては、自己責任だから、補償範囲外でも納得がいく」という方は、エコノミー型という選択肢も有力になるのではないかと思います。

一般型からエコノミー型に切り替えることで、場合によっては数万円の節約になる場合もあるので、一度見積もりを取って確認してみるといいでしょう。

2.保険会社を見直す

保険会社の見直しも、場合によっては大幅な保険料節約につながるケースもあります。特に、現在代理店型の自動車保険を利用している方は、ダイレクト型への乗り換えで大きく保険料を節約できる可能性があります。

例えば、30代前半で保険料が各社どれだけ違うか、実際に試算してみた結果です。

【条件】

  • 車種・・・ホンダ N-BOX
  • 年齢・・・30代前半:32歳
  • 免許・・・ゴールド免許
  • 運転者の範囲・・・本人限定 / 適用できる最も上の年齢区分
  • 用途・・・通勤・通学
  • 補償内容・・・対人:無制限 / 対物:無制限 / 人身障害:3,000万円 / 搭乗者障害保険:なし
  • 特約・・・自動付帯以外は外して試算
車両保険ありエコノミー型車両保険なし
東京海上日動¥63,236¥50,692¥33,114
三井住友¥58,034¥44,832¥26,330
損保ジャパン¥59,605¥45,962¥26,603
あいおい¥60,523¥46,701¥27,292
ソニー損保¥36,186¥28,043¥16,591
SBI損保¥38,011¥28,421¥17,143
アクサダイレクト¥25,603¥20,582¥14,568
チューリッヒ¥28,465¥22,264¥15,201
イーデザイン損保¥43,505¥36,099¥23,035
三井ダイレクト¥45,931¥33,486¥21,594
おとなの自動車保険¥38,892¥29,948¥19,415

このように、数万円の節約がみこめる場合もあるので、有力な選択肢になることがわかります。

各社、公式サイトで見積もりシミュレーターを設けていますし、数社の保険料を見比べたい方は一括見積もりを使うと便利です。自動車保険は、引越しやクルマ買取等の一括見積もりと違い、保険会社からユーザーへ営業電話が来ることは原則ないので、利用のハードルは低いと思われます。

ちょうど更新の時期等の方は、更新の前に一度試算を取ってみるといいでしょう。

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3.年齢条件・運転者の範囲を見直す

「もしかしたら運転を代わってもらうかもしれない」ということで、年齢条件、運転者の範囲を広く設定している方もいるかと思いますが、その辺は実態に則して設定することがおすすめです。

頻繁に運転を代わってもらう場合は、広く構えた設定でも問題ないですが、年に数回しかそのような機会がない場合は、むしろピンポイントで「ワンデイ保険」等を活用したほうが、合理的な保険料に収まるかと思います。

もちろん、自動車保険は「もしもの際」に備えるものではありますが、年齢条件、運転者の範囲は実態に則した設定をした方がいいでしょう。

4.不要な特約を外し、シンプルな設計にする

代理店型の場合、担当者から様々な特約を紹介してもらい、当時必要だと思った特約を付帯しているケースもあるかと思います。

もちろん、一つ一つの特約はそれほど保険料がかからないかもしれませんが、何個も特約を付帯している場合、本当に必要か見直しをすることで保険料を節約できます。

もちろん、必要だと思っている特約は外す必要がありません。しかし、ライフスタイル等の変化により、必要性が変わっているケースも少なくないのではないでしょうか。

対人・対物・車両保険・人身障害保険の4つのみなど、シンプルな設計でも事故の際は広くカバーできます。それ以外の部分は、自分のライフスタイルに合わせ、必要なもののみを付帯するようにしたほうが、節約という意味では目的を達成しやすいかと思います。

まとめ

自動車保険選びの分岐点は、代理店型かダイレクト型かが大きなポイントになります。それについては、

  • 保険のことを全て丸投げするなら代理店型自動車保険
  • 保険料を重視する方はダイレクト型自動車保険

が指標になるので、参考にしてください。

また、代理店型、ダイレクト型の中でも、保険料や、用意されているサービスが異なります。そこは実際に試算したり、公式サイトをチェックするなどし、お気に入りの自動車保険を見つけてもらえると幸いです。

自動車保険は、比較的見直しのしやすい保険商品かと思います。毎年更新の時期が来るので、更新が迫っている方は、見直しのチャンスです。プラン設計の見直し、保険会社の見直し、どちらも保険料節約につながる可能性があります。

この記事の内容が、自分に合った自動車保険選びのサポートになってくれることを願います。

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