坪井翔が今季初優勝で夫婦同日優勝の快挙!
日曜日の決勝レースは記念すべきレースにふさわしい快晴で、多くの観客がサーキットに来場。2日間で延べ49200人が来場したことがのちに発表されている。
しかしフォーメーションラップでは波乱が。5番グリッドにつけていた太田のマシンにトラブルが発生し、マシンはガレージに。勢いに乗る太田がまさかのレース前に戦線離脱となってしまった。
気温32度、路面温度34度のドライコンディションの中、1台減となった20台による41周のレースがスタート。ポールシッターの福住がスタートを決める中、2番グリッドスタートの岩佐が失速し大きく後退。スタートと同時にリアクションするも、マシンがストールしてしまったのだ。
岩佐に代わり、大湯が2番手、3番手には牧野が上がり福住を追う。その後方では12番グリッドからスタートした阪口はスロットルトラブルによりヘアピンでストップ。コース外でマシンが止まったため、レースは止まることなく続行となった。
スタートを決めた福住は優勝に向けて快調に飛ばし、大湯に対し2秒のギャップを築きレースをリード。2番手の大湯の後ろでは坪井が3番手に浮上し表彰台圏内に入ってきた。
ピットウィンドウがオープンとなった10周目になると、上位勢では牧野と野尻がピットストップを敢行。トップの福住を初め、大湯、坪井のトップ3はステイアウトを選択し、戦略が分かれた。
ステイアウト組では福住と坪井が安定したペースで周回を重ねる中、大湯のペースが落ちてきた。坪井が大湯の背後につくも、13周目にピットイン。トップ3で最初に動きを見せた。
早めにピットストップを終えペースの良い野尻が、ピットアウトした大湯をオーバーテイク。しかし、大湯も負けじと応戦し1コーナーのインサイドから再び野尻の前に躍り出た。
トップの福住は14周目にピットイン。ここまで完璧な走りを見せていた福住だったが、ここでまさかのアクシデントが発生する。なんと左フロントタイヤの交換に時間がかかり大きく後退。痛恨のピットミスで優勝戦線から脱落してしまったのだ。
まさかの主役が後退したレースは折り返しを迎え、ステイアウトしている坪井がトップを走行。ライバルたちに比べピットストップを引っ張った坪井は28周目にピットイン。ピット作業を順調に済ませた坪井は大湯、野尻、牧野に次ぐ事実上4番手でコースに復帰した。
坪井はアウトラップを終了するとフレッシュタイヤで追撃開始。31周目に牧野と野尻をあっさりと攻略するとトップを走る大湯を猛追。33周目には背後につき、ターン1で布石を打つと続くコカ・コーラコーナーで大湯を攻略。40周目に岩佐がタイヤ交換のピットに向かったことで、名実ともに坪井がトップに立つ。
最終的に2位に7秒もの大差をつけた坪井がトップチェッカー。悲願の今季初優勝を挙げた。また、今大会と併催されているKYOJO CUPでは、坪井の妻である斎藤愛未が土日のレースで2連勝を果たしており、同じ週末に同じ会場で開催されるレースで夫婦同日優勝というメモリアルな記録も打ち立てている。
2位には大湯が入り今季初の表彰台獲得、3位には野尻が入りポイントランキングでトップの座を守った。ランキング2位の岩佐はスタートでストールするとその後もマシンの調子が悪く苦戦。セーフティーカー出動に賭け最後までピットストップを遅らせるもギャンブルは実らず11位でフィニッシュとなった。
2024年 スーパーフォーミュラ 第4戦 決勝結果(トップ10)
1. 坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)41周
2. 大湯都史樹 (VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING) +7.162
3. 野尻智紀 (TEAM MUGEN)+10.832
4. 福住仁嶺 (Kids com Team KCMG) +11.642
5. 牧野任祐 (DOCOMO TEAM DANDELION RACING) +13.536
6. 国本雄資 (ITOCHU ENEX TEAM IMPUL )+16.180
7. 佐藤蓮 (PONOS NAKAJIMA RACING) +17.352
8. 小林可夢偉 (Kids com Team KCMG)+19.949
9 . 平良響 (ITOCHU ENEX TEAM IMPUL) +20.918
10. 山本尚貴 (PONOS NAKAJIMA RACING) + 22.378