2024年7月21日(現地時間)、F1世界選手権第13戦ハンガリーGP決勝がブタペスト近郊のハンガロリンクで開催され、オスカー・ピアストリがF1初優勝を飾った。2位にもランド・ノリスが入り、マクラーレンが1-2フィニッシュを達成。3位にはメルセデスのルイス・ハミルトンが入った。レッドブルのマックス・フェルスタッペンは5位。角田裕毅(RB)は2ストップ戦略が主流の中、唯一1ストップ戦略を成功させ、見事に9位入賞を果たした。

マクラーレンがライバルを圧倒、終盤は「チームオーダー」発令

金曜日の走り出しからライバルに先行していたマクラーレンが、レースでも圧倒的速さで2021年以来の1-2フィニッシュを飾った。

画像: F1初優勝を飾ったオスカー・ピアストリ。パワーサーキットのイギリスGPでも、 低速コースのハンガリーGPでも速さを見せたマクラーレンは、今やどのサーキットでも最強ということが証明された。

F1初優勝を飾ったオスカー・ピアストリ。パワーサーキットのイギリスGPでも、 低速コースのハンガリーGPでも速さを見せたマクラーレンは、今やどのサーキットでも最強ということが証明された。

画像: ハンガリーGPは快晴の下、気温33度、路面温度48度というコンディションでスタート。

ハンガリーGPは快晴の下、気温33度、路面温度48度というコンディションでスタート。

スタートで先行したのは2番グリッドのピアストリ。ポールポジションのノリスはスタートでフェルスタッペンにアウト側から無理な追い越しを仕掛けられて3番手まで後退。その際にフェルスタッペンがコース外走行をしていたため、ノリスは4周目に2番手に上がることになったが、ピアストリはこの時点で逃げを打っていた。

その後フェルスタッペン以下はマクラーレンのペースについていけず、レースはマクラーレンのチームメイトふたりのマッチレースへ。ミディアムからハードへの1回目のタイヤ交換を終えても2台のオーダーは変わらなかったが、変化が起きたのは2回目のタイヤ交換時だった。

通常なら首位のピアストリに優先権があるはずだが、マクラーレンは先行してピットに入った3番手のハミルトンのアンダーカットを警戒し、1-2を確実にするために45周目、ノリスを先にピットに入れたのだ。

この時点でふたりの差は4秒足らずだっため、2周遅れでピアストリがタイヤ交換に入った時点でノリスはアンダーカットに成功した形となり、ここで首位は入れ替わった。

レースはそのままノリス優勝で決着するかに思われたが、マクラーレンは中盤までレースを支配していたピアストリを前に出すチームオーダーを発令。チェッカーまであと3周となった68周目に再び2台の順位は入れ替わり、ピアストリがトップチェッカーを受けることになった。

ついに初優勝を達成したピアストリは、「表彰台の頂点に立てるなんですごく特別な瞬間だ。(F1デビューから)わずか18カ月でこれを達成できるなんて、マクラーレンに感謝したい」と喜びのコメント。

一方、またしても勝利を逃すことになったノリスは「(順位入れ替えは)チームが、やれ、というからやっただけ」とやや不満顔だった。

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