現行の「40 e-tron」は最高出力150kWを発揮する後輪駆動モデル
アウディ Q4 e-tronシリーズは、大型SUV電気自動車の「アウディ e-tron/e-tron スポーツバック」、スポーティな4ドアグランツーリスモ「アウディ e-tron GT」に続くアウディの電気自動車e-tron第3弾として、2021年4月に登場(日本発表は2022年1月)。近年とくに関心が高いコンパクトSUVセグメントにベストマッチするモデルであり、アウディブランドの電動化戦略における重要なステップを担うモデルとして注目されている。
アウディ Q4 e-tronシリーズは、電気自動車専用プラットフォームMEBを採用。全長4.59m、全幅1.87mとQ3とQ5の間に位置するコンパクトなボディサイズながら、室内空間、荷室は上位モデルに匹敵する広さを実現したのが特徴。ボディタイプは、SUVタイプの「Q4」とスタイリッシュな「スポーツバック」の2つを設定。エクステリアは、短いフロントオーバーハング、最新のアウディ Qファミリーに共通する開口部のないオクタゴン(8角形)シングルフレームグリルの採用などで、ひとめでアウディの電気自動車とわかるデザイン言語を取り入れている。
日本仕様の現行モデルは、最高出力150kW(204ps)、最大トルク310Nmを発揮する駆動用電気モーターを搭載し後輪を駆動する「40 e-tron」。システム電圧400Vのテクノロジーを使用した総容量82kWh(実容量77kWh)の駆動用バッテリーを、前後アクスル間の床下に搭載する。0-100km/h加速は8.5秒、一充電走行距離は516kmで、200Vの普通充電は標準で3kW、オプションとして最大8kWまで対応している。
「35 e-tron」の登場で、魅力的な車両価格を実現
今回ドイツで発表された「35 e-tron」は、最高出力125kW(170ps)を発揮する駆動用電気モーターを搭載し後輪を駆動する、Q4 e-tronシリーズのエントリーモデル。総容量55kWh(実実容量52 kWh) の駆動用バッテリーを搭載し、最大355km、スポーツバックで365kmの航続距離を実現するという。
最大DC充電電力は14kWで、急速充電ステーションで充電した場合、わずか25分で10%から80%までチャージ。10分で最大125km走行分を充電できる。
また、電動モーターは省エネ冷却機能を備え、ギアボックス内のギアホイールの形状と配置、およびオイルの送り出しと分配用の特殊形状の部品により、ドライブトレーン内の温度を低く抑える。
さらに、今年7月から「Q4 e-tronシリーズ」では、アウディアプリケーションストアが車両のマルチメディアインターフェース(MMI)で利用できるようになり、スマートフォンを使用せずに、ニュースやポッドキャスト、スポーツやゲームからビデオやエンターテインメントまで、人気アプリの豊富なセレクションにアクセス可能になる。そのほか、ナビゲーション、ChatGPT も最新バージョンにアップデートされる。
MMIナビゲーションプラス、アウディコネクトナビゲーション、フルデジタル10.25インチ バーチャルコックピット、トランクオープナー、ヒーター付きフロントシートなど包括的な装備が標準で備わりながら、「35 e-tron」の車両価格は、「Q4 35 e-tron」が(約755万円)、「Q4 35 e-tron スポーツバック」は4万600ユーロ(約782万円)に設定され、プレミアムセグメントの電動モビリティへユーザーを誘うに十分な魅力を発揮する。