トルクフルな2.2L NAエンジンをマニュアルで操る楽しさ
今回の「ちょいふる」のお題は、企画コラボレーションを前提にした「2000年代初頭ごろの個性派セダン」。それもフランス系がベター、というご注文(by MM編集長)です。

全長×全幅×全高はそれぞれ4600×1780×1430mm。ホイールベースは2700mmで、日本での取り回しにも優れている。車両重量はわずか1340kgと、まさに「軽快」なディメンジョンだ。タイヤは205/55R16。購入者はミシュラン パイロットスポーツ4が装着されていた。
同年代の上質な輸入セダンというと、BMW 3シリーズ(E46)やメルセデス・ベンツ3シリーズ(W203)、アウディA4(B6)あたりのドイツ勢が定番、ラテン系ならアルファロメオ156の個性が際立っていました。国産車としては少しカジュアルに、三菱ランサー エボリューションとスバル インプレッサがスポーツセダンの筆頭でしたが、ホンダ アコード ユーロRなども面白い存在といえそうです。
同じプジョーでも、ホントはもう少し時代を遡る405(やっぱり「MI16」)が好きなんですが、当然のごとくオークションでは発見できず、中古車としてのタマ情報も見つかりません。もはや市場には流れないほどのコレクターズアイテム化してしまったのかもしれないなー、と思いつつ、注目したのが「プジョー406 スポーツ」でした。
一般的に「プジョー406」として知名度が高いのはおそらく、ピニンファリーナデザインの「406クーペ」でしょう。中古車市場に出回っているタマ数は限られるものの、値段もお手頃。程度はともかく100万円を切るところから探せます。あの美しいスタイルが好きな人にはねらい目なのではないでしょうか。
対照的に、プジョー社内でデザインされた「セダン」の見た目は、かなり地味です。エンブレムなど「Sport」らしい自己主張もまったくなし。ですが、見れば見るほど味が出てくる、なんとも不思議なデザインです。内装のデザインはどこか国産車っぽいものの、電動アジャスト機構を備えた本革コンビのシートなど、ほどよく上質で機能性に富んでいます。