2025年6月26日(現地時間)、メルセデスAMGがブランドの未来を定義する衝撃的なコンセプトカー「コンセプト AMG GT XX」を本拠地ドイツ・アファルタバッハで世界初公開した。メルセデスAMGが現在開発を行っている次世代4ドアEVスポーツカーのプロトタイプで、1000kW(1360ps)を超える3基のアキシアルフラックスモーター(軸流モーター)、わずか5分で約400kmの追加走行を可能とする超高速充電、空気抵抗とともに冷却効果まで綿密に計算されたエアロダイナミクスなど、革新的な技術が盛り込まれている。

F1由来のエアロダイナミクスで空気の流れと冷却をコントロール

300km/hの領域では「駆動エネルギーの約83%が空気抵抗を克服するために必要となる」と言われるように、ハイパフォーマンスセグメントではエアロダイナミクスは極めて重要で、「コンセプト AMG GT XX」は空力性能向上のためにアンダーボディに至るまで徹底的に見直され、ワイドタイヤを装着しているにもかかわらず空気抵抗係数cd=0.198が実現されるとともに、ベンチュリー効果を生み出して大きなダウンフォースを得ている。

画像: インテリアはボディ構造をあえて露出させ、ミニマルでメカニカルなレーシングカールックとし、ブラック基調の中にシルバーとオレンジのアクセントを際立たせている。

インテリアはボディ構造をあえて露出させ、ミニマルでメカニカルなレーシングカールックとし、ブラック基調の中にシルバーとオレンジのアクセントを際立たせている。

エアロダイナミクスでのもうひとつの特徴は、AMG GTシリーズですでに定評があり、今回さらに改良されたアクティブエアコントロールシステム「AIR PANEL」。フロントバンパーのエアインテーク裏に隠されたルーバーを作動させて多段階に空気の流れを制御する仕組みで、アンダーボディ前部にもパッシブプレートが配される。また、可動式エアロブレードを備えた電子制御エアロホイールも新開発された。

インテリアはレーシングカーのように必要最低限の装備に絞り込まれ、インパネにクラッディングもなく、ルーフにはヘッドライナーも設けられず、後席のカーボンファイバー製バケットシートはリアバルクヘッドに一体化されているが、シルバーとオレンジのアクセントが際立ったセンスの良さやミニマルなこだわりが、いい雰囲気を醸している。

このほか、電流に反応してボディが特殊な色に発光するMBUXフルイドライトペイント、700個以上のプログラムが可能なRGB LEDを備えた革新的なMBUXフルードリアライトパネル、ガラスを廃したテールゲートなど、注目ポイントは数多い。

もちろんこのまま市販されるわけではないが、今後の量産モデルへの導入を予定している革新的技術が数多く搭載されている。ちなみに、コンパクトなパッケージから高出力を可能にする電気モーターは、2026年にはメルセデスAMGの量産車に搭載される計画であるという。

コンセプト AMG GT XX 主要諸元

●全長×全幅×全高:5204×1945×1317mm
●モーター:3×アキシャルフラックスモーター(軸流モーター)
●最高出力:1000kW以上(1360ps以上)
●駆動方式:4WD(AMGパフォーマンス 4マティック)
●バッテリーボルテージ:800V以上
●DC充電パワー:850kW
●空気抵抗係数Cd値:0.198
●最高速:360km/h以上

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