日産自動車株式会社は、同社の日産フォーミュラEチームが参加しているABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン11の第14戦ベルリンE-Prixにおいて、オリバー・ローランドがドライバーズランキングでシリーズチャンピオンを獲得した。シリーズ発足時から最終戦までタイトルの行方がもつれる混戦が多かった同シリーズにおいて、残り2レースを残してのタイトル獲得という快挙となった。

厳しい週末を乗り越えつかんだ初の栄冠

69ポイントという圧倒的なリードを築き乗り込んだベルリンE-Prix。ドイツでの連戦を終えた時点で2位以下に58ポイント以上の差を維持すればタイトル決定という状況だった。

ドイツでタイトルを決めるべくレースウィークに入った日産とローランドだったが、土曜日の第13戦は苦戦。ローランドは予選では3番グリッドを獲得するも、レース終盤の接触事故によりリタイヤに終わってしまった。

日曜日の第14戦では、ペナルティのため8番グリッドからのスタートとなった。ローランドは難しい状況に追い込まれたが、今シーズン何度も見せた的確なエネルギーマネジメントを遂行し4位まで挽回してみせた。

画像: 苦難が続いたベルリンE-Prixで粘りの走りを見せた日産の2台。

苦難が続いたベルリンE-Prixで粘りの走りを見せた日産の2台。

このレースではライバル勢が上位でフィニッシュすることができず、ポイント差は59ポイントに拡大。この瞬間、ローランド、そして日産にとって初のフォーミュラEでドライバーズタイトルに輝いた。

ノーマン・ナトの代役を務めたリザーブドライバーのセルジオ・セッテ・カマラもいきなりの実戦ながら奮闘。ローランドがタイトルを決めた第14戦では、後方からのスタートで最初のアタックモード中にセーフティカーが導入されるなど不運もあった。そんななか、セッテ・カマラは追い上げをみせ9位でフィニッシュ。初ポイントを獲得してみせた。

ベルリンE-Prixを終え、日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクター、およびチームプリンシパルであるトマソ ヴォルペは、初のドライバーズタイトル獲得の喜びを表し、両ドライバーを称賛した。

「これほど感動的な週末は久しぶりです。チームが昨日の逆境から立ち直り、ローランドがドライバーズチャンピオンになれたことを誇りに思います。ローランドと一緒にタイトルを獲得できたのは特別なことです。彼は私たちの最初のシーズンからフォーミュラEに挑戦し、今や世界の頂点に立ちました。セッテ・カマラにとっては初のチームデビュー戦だった初日のレースはFP2の中止もあり大変でしたが、全員で集中して取り組み、素晴らしい結果を出せました。日曜日は素晴らしい走りを見せ、わずか2戦目でトップ10入りを果たしたことも誇りに思います。この勝利を祝いつつ、ロンドンの最終戦まで気を引き締めて、残る二つのタイトル獲得を目指します」

自身初の世界王者に輝いたローランドは以下のようにコメント。

「日産フォーミュラEチームとともにチャンピオンになれて、とても誇りに思います。実感が湧くまで少し時間がかかりそうです。昨日は厳しい一日でしたが、リードを守ることだけを考えて走った結果、最終的には自分を信じて最高のパフォーマンスを出すことができました。チームに復帰してから、日産は私が思う存分活躍できる環境を提供してくれました。まるで夢のようです。シーズンを通して、チームの多大なる努力とサポートには本当に感謝しています。ヴォルペとチームディレクターのボワスドロンにも私を信じて、世界チャンピオンになるために必要なものを全てを整えてくれたことに感謝を伝えたいです。これからも残るタイトルを狙って、ロンドンの最終戦に集中します」

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