未来志向の電動スーパーカー「コルベット CX」コンセプト

モントレーカーウイークの「ザ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリング」で公開された、シボレー コルベット CX コンセプト。プロポーションはロング&ローでスリーク、全高はわずか41インチ。キャノピーは戦闘機のように自動で前方に持ち上がる。
70年以上にわたり革新を続けてきたアメリカン・スポーツカー「コルベット」の伝統を受け継ぎながら、新時代への橋渡し役割を担うこの2台のコンセプトカーは、世界各地のGMデザインスタジオが参加したプロジェクトの集大成だ。デザインは、ミシガン州ウォーレンにあるシボレー・パフォーマンス・スタジオで製作された。
「コルベット CX」は究極の走行体験を追求した未来のスーパーカーとして開発されている。デザインは歴代コルベットの特徴を継承しつつ、前傾したノーズライン、水平に走る「チャイン」ライン、デュアルエレメントのテールライトといった要素が盛り込まれ、全高はわずか41インチ(1025mm)と徹底した空力性能が追求されている。
革新的なのは真空ファンシステム。これはボディのチャンネルを通して空気を吸引し、大きなダウンフォースを生み出すとともに、フロントディフューザーとリアディフューザー、リアウイングで気流をリアルタイムに調整し、空力バランスを最適化して最大のグリップを発揮するという。
パワートレーンはフル電動で、4基のモーターがそれぞれの車輪を駆動し、総出力は2000ps以上にのぼる。90kWhのリチウムイオンバッテリーは低重心と理想的な前後重量配分を実現するよう車体に組み込まれている。
インテリアには戦闘機のキャノピーを思わせるコクピットデザインが採用され、フロントガラスはデジタル・ウインドスクリーンとして機能し、主要な操作系はステアリングに統合される。また、シリコンレザー、削り出しアルミ、カーボンファイバーなど先進的な素材が使われるのも特徴だ。

モントレーカーウイークの「ザ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリング」で公開された、シボレー コルベット CX コンセプト。鮮やかな「インフェルノレッド」のインテリアに、高強度繊維で作られたスポーツシートが配される。