GT63は旋回性能に真価が発揮されている
このパフォーマンスは同じシャシを持つGT63 4マティック+ クーペ(以下、GT63)に乗り換えると、ハンドリング性能に真価が発揮されることがわかった。トップスピードこそ300km/hに達することはなかったが、コーナリング中の姿勢は理想的なフォームを生み出している。
操舵と同時に即座に立ち上がるリアのグリップ感を活かして積極的にアクセルペダルを踏むことができるため、4輪が適度なスライド量を保ちつつライントレースが可能になるというわけだ。

シリーズ最強スペックを誇るトップモデルで、2025年2月に日本導入されたAMG GT63 S Eパフォーマンス。同車初のPHEVモデルで、搭載するバッテリーは満充電の状態から13kmのEV走行が可能という実用性にも優れた一台だ。価格は3146万円。
GT63でも4L V8ツインターボによって585ps/800Nmという手に余るほどのパフォーマンスを発揮する。しかしそれでも、ドライバーにプレッシャーを与えることはなく、安定方向からスライド方向へと安心して加速していけるのは、優れたシャシ性能と卓越した4輪駆動システムや、リアステア、アクティブダンパーによるところが大きいだろう。
一方のGT63 SEは、こうしたGT63の旋回姿勢に加えて、リアの電動パワーの分だけ加速側に駆動力を最大限活かすことができる。搭載されるシステムを理解して攻めていくことができれば、走りの可能性は未経験ゾーンまで描ける。どこまでもドライバーを信じて自由を与えるのも、その革新的な設計理念に絶大なる自信と信頼を持つからに違いない。
そして驚くべきことに、その卓越したシステムは黒子とされ、決してその存在感を意識させない。これによってドライバーは安心してパフォーマンスを発揮できる。そしてそうした技術はAMGにとっては単に歴史の1ページに過ぎず、次の革新的な一手を打ち続けていることにも驚かされる。
この2台に乗り、AMGが性能を極めつつも、ドライバー重視のブランドであることを改めて知った。異次元なる300km/hの世界を安心して提供するのだから。
メルセデスAMG GT63 S Eパフォーマンス クーペ
●全長×全幅×全高:4730×1985×1355mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:2150kg
●エンジン:V8 DOHCツインターボ+モーター
●総排気量:3982cc
●最高出力:450kW(612ps)/5750-6500rpm
●最大トルク:850Nm/2500-4500rpm
●モーター最高出力:150kW(204ps)/4500-8500rpm
●モーター最大トルク:320Nm/500-4500rpm
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・70L
●WLTCモード燃費:8.3km/L
●タイヤサイズ:前295/30R21、後305/30R21
●車両価格(税込):3146万円
メルセデスAMG GT63 4マティック+ クーペ
●全長×全幅×全高:4730×1985×1355mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1940kg
●エンジン:V8 DOHCツインターボ
●総排気量:3982cc
●最高出力:430kW(585ps)/5500-6500rpm
●最大トルク:800Nm/2500-5000rpm
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・70L
●WLTCモード燃費:7.0km/L
●タイヤサイズ:前295/30R21、後305/30R21
●車両価格(税込):2803万円

