メルセデス・ベンツのスポーツブランド「メルセデスAMG」が提供するピュアスポーツモデル、AMG GTクーペ。そのなかでもトップパフォーマンスを誇る「GT63」には2種類のパワートレーンが用意されている。その両者を富士スピードウェイで操り、そこから見えたAMGブランドの哲学を紐解いてみた。(Motor Magazine2025年8月号より。文:瀬在仁志/写真:永元秀和)

すぐそこにある「時速300km」の世界

「出たー!」と隣に乗る担当者の声を聞き、改めてこのクルマのポテンシャルが尋常じゃないことに気付いた。スタート前、メルセデスAMG GT63 S Eパフォーマンス クーペ(以下、GT63 SE)はストレートで300km/h出るらしい。と、小耳に挟んではいたものの、250km/hを超えるとクルマも人も緊張感を覚えることを理解していたつもりだ。

これまで富士スピードウェイで走行してきたスポーツモデルの多くは、コントロールタワーを過ぎるあたりから、エンジン回転の上昇は緩やかになり、耳元にはビュービューと風を切る音が激しくなる。加速度が落ち始めることで本能的にそろそろ危ない領域かも、と緊張が張り詰める。

画像: リアフェンダーの膨らみはリアの踏ん張りを感じさせる美しいスタイルだ。

リアフェンダーの膨らみはリアの踏ん張りを感じさせる美しいスタイルだ。

だから300km/hの壁は意識しても、やすやすとは越えられない。事実、今までこのストレートで経験した最高速度はレース仕様で280km/h、市販車では270km/h。300km/hが異次元である点は昔も今も変わらない。

確かに後ろに飛んでいく周りの景色は今までとは異なり視野が狭く感じ、ブレーキングポイントと定めた看板までも一気に距離を縮めていき、本能的にブレーキペダルへ足が動いた。GT63 SEはAMGが独自に開発したフラッグシップスポーツの第3世代にあたり、4L V8ツインターボユニッ トは639psのエンジンパワーに加え、リアアクスルに出力150kWのモーターを組み合わせたPHEVユニットにより、システム全体では816ps/1420Nmというパワースペックを有する。

画像: 2024年4月に日本発表されたAMG GT63 4マティック+は、同車初となる四輪駆動でありながら、2+2シートレイアウトを設定することで高性能と優れた実用性を両立しているモデルである。価格は2803万円。

2024年4月に日本発表されたAMG GT63 4マティック+は、同車初となる四輪駆動でありながら、2+2シートレイアウトを設定することで高性能と優れた実用性を両立しているモデルである。価格は2803万円。

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