2026年4月24日、SUBARUはJRC全日本ラリー選手権に新たに投入する、BRZベースの新型ラリーカー「SUBARU ボクサー ラリー スペックZ」を公開した。すでに発表されている「新型ラリーカーの全日本ラリー選手権投入計画」で話題となっていたが、いよいよその全貌が明らかになった。ニューマシンは同年5月8日〜10日に開催される全日本ラリー選手権第3戦ラリー飛鳥(奈良)でデビューする。

ラリー2規定マシンに対抗すべくベース車両を「BRZ」にスイッチ

SUBARUは今季2026年第2戦まで、JP4車両規定に準ずる「SUBARU WRX S4」(以下、WRX S4 JP4)で全日本ラリー選手権の最高峰であるクラス1を戦ってきた。しかし、WRX S4 JP4は高い戦闘力を持っているものの、同じクラス1ながらラリー2車両規定に準ずるGRヤリス ラリー2たちライバルは当初からレーシングカーとして開発されたコンパクトな設計を特長とする。そのため、どうしても比較的大きなボディのWRX S4 JP4は苦戦を強いられてきた。

とくに、道幅が狭くてツイスティなステージが多いラリーでは、WRX S4 JP4の大きくて重いボディがハンデとなり、それを挽回するべくパワーを絞り出したことでトラブルを発生させることもあった。

そこでベース車両を従来のWRX S4からBRZにスイッチ、もともとFRとして開発されたBRZを4WD化するなど、大胆な変更を行うことになった。

画像: 東京・恵比寿にあるSUBARU本社ショールームで世界初公開された「SUBARU Boxer Rally spec.Z」。BRZをベースに、車両規定にあわせて、ターボ化、4WD化が行われた。写真は左からSUBARUスポーツ車両企画室山田大輔担当部長、SUBARUスポーツ車両企画室大村雅史室長、コ・ドライバー安藤祐一選手、ドライバー新井敏弘選手。

東京・恵比寿にあるSUBARU本社ショールームで世界初公開された「SUBARU Boxer Rally spec.Z」。BRZをベースに、車両規定にあわせて、ターボ化、4WD化が行われた。写真は左からSUBARUスポーツ車両企画室山田大輔担当部長、SUBARUスポーツ車両企画室大村雅史室長、コ・ドライバー安藤祐一選手、ドライバー新井敏弘選手。

ターボ、直結式4WDを採用した「スバルの究極のラリーマシン」

ニューマシンは今季第2戦まで戦ってきたWRX S4 JP4と同様、JP4車両規定の下で開発された。そのモデル名の「SUBARU Boxer Rally spec.Z(スバル ボクサー ラリー スペックZ)」の「Z」には「スバルの究極のラリーマシン」「全開(ZENAKAI)」という意味が込められているという。

BRZへのベース車両のスイッチは、とくに車両重量の軽減、コンパクトなボディによる運動性能の向上という面が大きかった。WRX S4が現在のラリーを戦う上で大柄な体躯だったのに対し、コンパクトなクーペであるBRZをベース車としたことで、最適な重量配分を実現することが可能になったということだ。

JP4車両規定の下、心臓部には量産の2.4L水平対抗4気筒「FA24」をべースとしたエンジンが搭載されるが、その中身に大きく手が加えた上で、ターボも追加されている。搭載位置もボディセンター寄りに改良され、駆動方式は市販車で採用される4WD機構とは異なる、直結式のAWD(オールホイールドライブ)に変更されている。

「スバル ボクサー ラリー スペックZ」は5月8日〜10日に全日本ラリー選手権第3戦「YUHO Rally 飛鳥 supported by トヨタユナイテッド奈良」で実戦デビューする。ドライバーは新井敏弘選手、コ・ドライバーは安藤裕一選手が務める。SUBARUは、チームの運営と車両開発のサポートを行なっていく。

マシンはまだ完成したばかりで、まだどんなトラブルが発生するかわからないが、早期にラリー2規定のマシンとの真っ向勝負が期待される。とりあえず1台のみでの参戦だが、希望するカスタマーチームにマシンを供給していく計画もある。

SUBARUはモータースポーツ用の車両を開発・進化させる過程で得られる知見を技術開発につなげ、モータースポーツの現場で人財を育成することで、独自の走る愉しさをさらに高めている。

画像: 「WRX S4」よりもホイールベースが短く、軽量コンパクトで車高も低く、より現代のラリーにマッチする。

「WRX S4」よりもホイールベースが短く、軽量コンパクトで車高も低く、より現代のラリーにマッチする。

2026年全日本ラリー選手権参戦体制

チーム名 SUBARU TEAM ARAI
ドライバー 新井敏弘(アライ トシヒロ)
コ・ドライバー 安藤裕一(アンドウ ユウイチ)

SUBARU Boxer Rally spec.Z(ボクサー ラリー スペックZ)主要諸元

●全長×全幅×全高:4265×1820×1300mm
●ホイールベース:2575mm
●エンジン:FA24 BOXER DOHC 16バルブ デュアルAVCS+ターボ
●排気量:2387cc
●最高出力:280ps以上
●最大トルク:500Nm以上
●駆動方式:直結式4WD
●トランスミッション:6速シーケンシャル
●サスペンション形式:前ストラット/後ストラット
●ブレーキ:ENDLESS製 前4ポット/後4ポット
●ホイール:WORK製 18インチ×8J
●タイヤ:ADVAN製 210/650‐R18
※YUHO Rally 飛鳥 supported by トヨタユナイテッド奈良参戦用のターマック仕様のスペック

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