2026年ゴールデンウイークの特別連載として、世界を目指して計画されたが、幻に終わってしまった日本のスーパーカーたちを紹介しよう。今回は、1970年の東京モーターショーに出品された、「マツダ RX500」だ。

マツダ RX500(MAZDA RX500:1970)

東洋工業(現・マツダ)がNSU社とライセンス契約をしたヴァンケルエンジン。ピストン運動を回転運動に変換するのではなく、電気モーターのようにそのまま内部のローターが回転する機構は、夢のエンジンとまで言われていたが、当時はまだまだ開発途上のシロモノだった。その後、東洋工業が苦心惨憺の末に、独自の「ロータリーエンジン(RE)」として完成させ、コスモスポーツに搭載して発売(1967年)したという話はあまりにも有名だ。

コスモスポーツ自体もその未来的なデザインと、図抜けた動力性能によって話題となったが、さらに進んだ形として1970年の第17回東京モーターショーに出展されたのが、このマツダ RX500だ。

画像: スパッと切り落とされたテールエンドの処理など、リアビューも独特。まさに未来的なクルマだった。

スパッと切り落とされたテールエンドの処理など、リアビューも独特。まさに未来的なクルマだった。

当時のスーパーカーの常道である鋼管スペースフレームによって組み上げられたシャシに、FRPとABSとPCアロイで構成されたボディをまとった。前ヒンジで上方に大きく開くディヘドラルドアもスーパーカーを彷彿とさせ、ショーで実車を見たギャラリーには大きなインパクトを与えた。

エンジンはコスモスポーツのものと同じ10A型ロータリーで、それをリアミッドに搭載している。エンジンルームのリッドは左右に分割して開くガルウイング式というのもインパクトが強かった。動力性能に優れたロータリーエンジンにより最高速は200km/h以上とアナウンスされていた。

マツダではRX500をコスモスポーツの後継モデルと位置づけ、市販を目指したのだが、排出ガス規制やコストなどさまざまな問題があり、残念ながら市販されることはなかった。

画像: ステアリングホイールやシートには鮮やかなオレンジ色を採用した、未来的感覚のコクピット。

ステアリングホイールやシートには鮮やかなオレンジ色を採用した、未来的感覚のコクピット。

マツダ RX500 主要諸元

●全長×全幅×全高:4330×1720×1065mm
●ホイールベース:2450mm
●エンジン種類:ロータリー
●排気量:491cc×2
●最高出力:250ps/7000rpm
●最大トルク:23.5kgm/6000rpm
●トランスミッション:4速MT
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD

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