伝説として始まり、革新へと至ったスーパーカーたち。1970年代の懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまで紹介していこう。今回は、2018年に発表されたブガッティのハイパースポーツ第3弾、「ディーヴォ」だ。

ブガッティ ディーヴォ(BUGATTI DIVO:2018〜2021)

2000年に発表(発売は2005年)されたヴェイロン、2016年に発表されたシロンに続いて、ブガッティ オトモビルが送り出したハイパーカー第3弾が「ディーヴォ(Divo)」。ワールドプレミアは、2018年のモントレー カーウイークにおけるイベント「ザ・クエイル モータースポーツ ギャザリング」だった。

ディーヴォという車名は1920年代、イタリアのシチリア島で開催された公道レース「タルガ・フローリオ」でブガッティを駆って優勝したレーシングドライバー、アルベール・ディーヴォをオマージュして付けられた。

ヴェイロンからシロンまでに10年以上の時間が経過しているため、ほぼ別のモデルといって差し支えなかったが、ディーヴォの発表時期はシロンと近いことからも関連性が深い。ただし、タルガ・フローリオの覇者をオマージュして車名が付けられたことからもわかるとおり、ディーヴォは最高出力や最高速度よりもワインディングロードでのハンドリングや運動性能を重視した、ハイパーコーナリングマシンである。

画像: ヘッドランプの形状やボンネットのエアスクープにスポイラーなどで、フロントまわりはシロンよりかなり精悍な顔つきだ。

ヘッドランプの形状やボンネットのエアスクープにスポイラーなどで、フロントまわりはシロンよりかなり精悍な顔つきだ。

シロンは伝統的なブガッティの本流というべき高級グランドツーリングカー的な気品や美しさを兼ね備えていたが、ディーヴォは走り(とくにダウンフォース)を追求するがゆえに、ブガッティの流儀に反するような、機能重視のエアロパーツで臆面もなく武装しているのが特長だ。

その結果、ダウンフォースはシロンより90kgも増加しており、コーナリングフォースを高めてコーナーの通過速度を高めている。最高出力1500ps、最大トルク1600NmというW16クワッドターボエンジンのスペックや、0→100km/h加速2.4秒というデータはシロンと同じ数値ながら、イタリア・ナルドにあるテストコースではシロンより8秒も速いラップタイムを記録している。

ただし、タイヤにキャンバーが付けられることもあり、最高速は380km/hにとどめられている。ディーヴォは、コーナリング性能を磨き上げた、いわば「峠仕様」のブガッティだ。限定生産台数は40台。車両価格は500万ユーロ(当時のレートで約6億円)からとされていたが、ワールドプレミアされたときにはすでに完売していたという。

画像: 明るくきらびやかな印象のシロンのインテリアとは対象的に、ディーヴォはブルーをアクセントに暗めの配色としている。

明るくきらびやかな印象のシロンのインテリアとは対象的に、ディーヴォはブルーをアクセントに暗めの配色としている。

ブガッティ ディーヴォ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4641×2018×1212mm
●ホイールベース:2711mm
●車両乾燥重量:1961kg
●エンジン種類:W16 DOHCクワッドターボ
●総排気量:7993cc
●最高出力:1500ps/6700rpm
●最大トルク:1600Nm/2000-6000rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・100L
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:縦置きミッドシップ4WD
●タイヤサイズ:前285/30ZR20、後355/25ZR21

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