「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、2013年にパレットから車名も一新したスズキの軽自動車スーパーハイトワゴン「スペーシア」だ。

スズキ スペーシア(2013年:ニューモデル)

スズキのスーパーハイトワゴン、パレットがフルモデルチェンジを機に「スペーシア」と車名も一新した。そのパッケージングを見ていくと、ホイールベースはパレットよりも25mm長く、Aピラーとバックドアを立てて、前後の長さを、同時にルーフ幅を広げて室内幅をそれぞれ拡大。天井全体の張り出しを抑えて室内高を確保するなど、とにかくギリギリまで広げて室内の広さを稼ぎ出した。さらに、ダッシュボードを奥へと押し込んでいるから、後席はもちろん、運転席まわりも広い。

シートの作りもしっかりしているし、遮音性もなかなかのもの。ボディやドアパネル、シートフレームに至るまで、高張力鋼板を多用するなど細部まで煮詰めることで、広さやしっかり感は向上させつつ、Gグレードはクラス最軽量の840kg(先代比マイナス90kg)を達成している。

画像: ターボエンジンを搭載した「T」の足まわりはタイヤまで含めてNAとまったく同じだが、走行性能に不足はない。

ターボエンジンを搭載した「T」の足まわりはタイヤまで含めてNAとまったく同じだが、走行性能に不足はない。

その軽いボディとワンパックにされているのが、パワフルかつ燃費が良い、ワゴンRで開発したスズキ グリーンテクノロジーを盛り込んだパワートレーンだ。自然吸気エンジンでもよく走るし、80km/h巡航時のエンジン回転数は1900rpmと、まだまだ余裕たっぷりだ。ちなみにターボはこの回転数だと速度は100km/hを超える。燃費が良いのも納得できる。

ハンドリングも、先代パレットにドッシリ感が加わった印象だ。トレッド幅が広がったことも大きく、安定感が増している。とはいえ、コンパクトなクルマらしいキビキビ感や、最小回転半径4.4m(14インチタイヤ装着車)にこだわるなど、軽自動車の利便性を追求するスズキらしさは健在だから、街中から遠出まで、これ1台でまかなえるオールマイティな性能が向上したと言っていいだろう。これならメインターゲットである、ママも安心して運転できるはずだ。

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