2026年7月25-26日、ABB FIAフォーミュラE世界選手権第14戦/第15戦東京ラウンドが日本初の市街地ナイトレースとして東京・有明エリアの市街地コースで開催され、第14戦はダン・ティクトゥム(クプラ・キロ)、第15戦はニック・デフリース(マヒンドラ フォーミュラEチーム)が優勝した。今回、編集部はDSペンスキーフォーミュラEチームに注目、その戦いぶりを追った。

トラブルとドライ向けのセットアップに苦しんだギュンター

土曜日に行われた第14戦はピットブーストと使用回数が1回のみとなるアタックモードが導入され、これが戦略が勝敗を左右する展開となった。

9番グリッドからスタートしたギュンターは早めにピットブーストを済ませ、アタックモードを後半まで温存する異なる戦略を採用。しかしレース終盤、ステアリングホイールのディスプレイが停止し、エネルギーマネジメントに必要な情報を確認できなくなったため、上位争いに加わることができず15位でレースを終えた。

【マキシミリアン・ギュンター選手】第14戦 予選:9位/決勝15位

「レース前半は非常に順調で、ピットストップもうまくこなせました。ペースも良く、トップ4争いができる位置にいたと思います。しかし、レース終盤にステアリングホイールのディスプレイが消えてしまい、エネルギーマネジメントに必要なデータを確認できなくなりました。ほとんど手探りの状態で走っていたので、完走できたこと自体が奇跡のような状況でした。このトラブルですべてが台無しになってしまいました」

日曜日に行われた第15戦は、雨の影響でフリー走行は中止となり、その数時間後、路面がほぼ乾いた状態で予選が実施され、決勝は再び雨が降り出すという難しい状況で行われた。

ギュンターはレースの大半でエネルギーを温存し、後半に入って2回のアタックモードを立て続けに使用すると、見事な追い上げを見せて10位まで順位を上げたが、終盤に赤旗が提示されたことで、2回目のアタックモードを最大限に活かすことができなかった。それでもレースは残り1周で再スタートとなる中、ギュンターは10位を守り切った。

【マキシミリアン・ギュンター選手】第15戦 予選:4位/決勝10位

「天候が不安定でしたが、ドライ向けのセットアップに賭けました。結果的に正しい判断だったと思いますし、うまく対応できました。ただ、レース前半が厳しかったのは事実です。セーフティカーが入っていれば、さらに有利になったでしょう。それでも終盤は何度か良いオーバーテイクを決めて、大きく順位を上げることができました。赤旗が最悪のタイミングで出てしまい、勢いを完全に断たれてしまいました。あと数台は抜けた可能性があっただけに残念です」

画像: 2024年の東京ラウンドのウイナーで今年も優勝候補にあげられていたマキシミリアン・ギュンター。

2024年の東京ラウンドのウイナーで今年も優勝候補にあげられていたマキシミリアン・ギュンター。

優勝争いを展開するも上位フィニッシュを逃したバーナード

一方のバーナードは、2日間とおして力強いパフォーマンスを見せた。土曜日に行われた第14戦の予選ではデュエルに進出して5番グリッドを獲得。レース前半にトップ争いの3番手まで浮上すると、ピットブーストを終えた後、アタックモードを使用して4番手に復帰。このまま上位フィニッシュが期待されたが、終盤にステアリングホイール関連の電子トラブルが発生し、最終ラップで順位を大きく落とし、最終的には10位でチェッカーを受けた。

【テイラー・バーナード選手】第14戦 予選:5位/決勝10位

「10位で1ポイントしか獲得できなかったというのは、今日の内容からすると残念です。フリープラクティスは難しいものになりましたが、チームがマシンを大きく改善してくれたおかげで予選5番手を獲得し、決勝でもピットブースト前には3番手まで順位を上げることができました。しかし、その後に発生したトラブルによって順位を落としてしまいました」

続く日曜日の第15戦でもバーナードの好調は続いた。雨模様の難しいコンディションの中でも速さを披露、再びデュエル進出を果たして4番グリッドをゲットした。

バーナードは決勝でも序盤から好ペースを維持。フルコースイエロー後に最初のアタックモードを使用すると、ライバルたちを次々とかわしてトップに浮上したが、路面が乾くにつれてタイヤ性能が徐々に低下し、最終的には9位でチェッカーを受けた。

【テイラー・バーナード選手】第15戦 予選:4位/決勝9位

「今週末は予選で2回ともとても良いパフォーマンスを見せることができました。昨日はマシントラブルで結果を逃しましたが、今日は自分たちにミスはなく、本来ならもっと上位でフィニッシュできたはずです。ウエット寄りのセットアップとしていましたが、路面がこれほど早く乾くとは予想していませんでした。ドライ向けのタイヤ空気圧で後方からスタートしたドライバーたちが、終盤に次々と追い抜いていきました。毎戦最高のパッケージを用意してくれるチーム全員の努力に感謝したいです。それだけに、その努力が結果につながらないのは本当に難しいことです」

さまざまなカテゴリーでタイトルを獲得、次代のチャンピオン候補と言われる若手のテイラー・バーナード。

マシン本来のパフォーマンスを十分に反映したものとは言えなかったが、2戦めの第15戦では天候と刻々と変化する路面状況に苦しめられる中、2台はともにトップ10フィニッシュを達成した。

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