簡単に言うと、お抱え運転手が運転するようなクルマのこと
ショーファードリブンの「ショーファー(chauffer)」とはフランス語で「お抱え運転手」という意味です。つまり、ショーファードリブンとは簡単に言うと「そのクルマの持ち主(オーナー)は後席に座り、運転はお抱え運転手がする」という使い方をするクルマ、ということになります。
さらにショーファードリブンというと、一般的には高級サルーンを指します。なのでタクシーなどでよく目にするトヨタ・コンフォートなども確かに運転手が運転するクルマですが、ショーファードリブンと呼ぶことはあまりありません。
では、ショーファードリブンにはどのようなクルマがあるのでしょうか?
国産車では、トヨタの場合はクラウンマジェスタ、センチュリー、レクサスLS、日産ではシーマといったクルマが該当します。トヨタ・クラウンアスリート、レクサスGS、日産フーガ、ホンダ・レジェンドは運転を楽しめるドライバーズセダンという面にも重きを置いており、純然たるショーファードリブンとは少し性格が異なります。

▲現行モデルからはハイブリッドのみとなったクラウンマジェスタ。

▲デトロイトショーで発表された新型レクサスLS。日本仕様は秋頃に発表される模様。
輸入車に目を向けると、超高級車のロールスロイス・ファントム、メルセデス・ベンツならSクラス マイバッハやBMW 7シリーズ(ロングボディ)などはショーファードリブンに該当します。一方、Sクラスや7シリーズなどのショートボディは、ドライバーズカーとしての性能も充実させつつ、ショーファードリブンにもなる、マルチなクルマと言えます。

▲名実ともに最高峰のショーファードリブン、ロールスロイス ファントム。お値段は 5160万円から。

▲マイバッハは、2015年にメルセデス -マイバッハ Sクラスとして復活。

▲まるで旅客機のファーストクラスのようなメルセデス -マイバッハ Sクラスのインテリア。
さらに最近ではショーファードリブンは大型の高級セダンだけとは限りません。SUVでは、荷室と客室の間にセパレーショングラスを追加した4人乗り仕様のボルボ・XC90 エクセレンス、トヨタ・アルファード/ヴェルファイアの「エグゼクティブラウンジ」といったモデルもあり、これらはショーファードリブンの新しいカタチと言うことができるでしょう。
▲国内では最大のサイズを誇る ボルボ XC90の最上級グレード「エクセレンス 」。

▲ボルボ XC90 エクセレンス の内装。独立した後席と荷室と客室を隔てるセパレーショングラスを採用。

▲トヨタ最大のミニバン、アルファード。最近ではVIPの移動にも使われるようになった。

▲アルファード/ヴェルファイア「エグゼクティブラウンジ」に採用されているエグゼクティブパワーシート。