いまや当たり前となったSRSエアバッグ。当初は運転席だけでしたが、助手席や後席、そしてサイド部まで、いまや全方位でエアバッグを装着しているクルマも珍しくありません。そんなエアバッグを日本で初めて装備したクルマはなんでしょう? というのが今日のお題です。知っている人も多いかな?
日本で初めてエアバッグを装備したクルマは?
正解は、2の「ホンダ・レジェンド」でした。
エアバッグが乗用車に採用されたのは意外に早く、1970年台の前半には、GMキャデラック/ビュイックがオプションとして設定しています。しかし、1976年には誤作動が原因でいったん搭載を取り止めてしまいました。再び搭載を始めたのは、メルセデス・ベンツSクラス(2代目)です。
一方、日本での採用は意外に遅く、1985年にホンダが技術発表し、1987年9月2日に初代レジェンドのマイナーチェンジに合わせて運転席に素着可能としたのが始まりです。ホンダは1990年には助手席エアバッグを開発し、やはりレジェンドにオプション設定しました。
標準装備となったのはさらに後で、1992年10月に新型車のドマーニの運転席に全車標準装備されるようになったのが始まり。ドマーニでは、トヨタ・セルシオに続き助手席エアバッグもオプション設定されていました。
ちなみにトヨタの旗艦、初代セルシオ(写真はレクサスLS400)の登場は1989年10月で、運転席エアバッグ標準装備。1992年8月にはドマーニに先立ち助手席エアバッグもオプション設定されています。一方、シーマの運転席エアバッグは長らくオプション扱いで、標準装備は意外に遅く二代目の一部改良となる1995年5月を待たなければなりませんでした。また1990年4月に発売されたユーノス・コスモも、運転席エアバッグがオプション設定でした。
当時はエアバッグに対する評価にばらつきがあり、またユーザーの安全に関する関心も今ほど高くなかったため、各自動車メーカーともその導入には慎重だったようです。