パーキングエリア(PA)とサービスエリア(SA)は高速道路を移動する時、食事やトイレ休憩、給油やタイヤ点検、はたまたお土産の調達やペットの散歩などで立ち寄る人も多いことだろう。最近ではウオッシュレット付きトイレが増えたり、ドッグランやコインランドリー、入浴施設まで併設する施設も出てくるなど、快適度は年々増してきている。実はこうした施設の充実さは規模の大きなSAだけの話かと思いきや、PAでも同様に図られている。そこで疑問に思えてくるのが、パーキングエリアとサービスエリアのふたつにどんな違いがあるのか、ということだ。 

給油所やレストランのあるパーキングエリアだってある

基本的にパーキングエリア(PA)はトイレと駐車場のある休憩施設で、サービスエリア(SA)はレストランや給油所など、より充実した設備を備えている施設を意味する。

ただしその施設の内容について、実はルールがあるわけではない。レストランや給油所などの充実した施設があっても「PAのまま」という場所もあるからだ。たとえば、関越自動車道の三芳PAは、レストランもあれば給油所もある。スマートICやEV用の充電施設まで備えている。都心に近いということもあり、利用者も多く、施設の内容も充実している。しかし、それでもPAなのだ。

ならば、PAとSAの違いはどこにあるかといえば、それは開通したときの立地だ。高速道路を建設するときに、PAとSAどちらにするのかが決まる。そして一度できあがれば、その後に変わることはない。つまり最初の計画で、どちらになるのかが決まるのだ。

画像: ガソリンスタンドが併設されているのがサービスエリア、ないのがパーキングエリア・・・という認識は間違い。GSを併設するPAだってあるのだ。ハイウェイオアシスも、SAだけでなくPAに併設された施設もある。

ガソリンスタンドが併設されているのがサービスエリア、ないのがパーキングエリア・・・という認識は間違い。GSを併設するPAだってあるのだ。ハイウェイオアシスも、SAだけでなくPAに併設された施設もある。

パーキングエリアとサービスエリアの呼び方は、立地で決まる

その選定の規定は非常に簡単だ。SAは約50kmごと、PAは約15kmごとを目安。それだけだ。

距離を基本に設置されているため、交通量によってはPAなのに利用者がSA並に多いという場所もある。そうなれば当然、施設の内容を充実させていくことになる。その結果、PAなのにSA同等のサービスを揃えた施設ができあがるというわけだ。

ちなみにPAやSAは、元日本道路公団であるネクスコ(NEXCO)の子会社が管理する施設。しかし、ハイウェイオアシスはまったく異なる存在だ。このほとんどが地元の第3セクターによって経営されている。

そのため一定のルールで作られるPAやSAとは違って、エリアごとの個性あふれる施設づくりとなっている。決まりものがあるPA/SAの安心感もいいけれど、旅情を味わうにはハイウェイオアシスもオツなもの。ぜひとも寄り道して、旅の思い出としてみよう。(文:鈴木ケンイチ)

画像: PAやSAとは運営も雰囲気も異なるハイウェイオアシス。写真は淡路島の北端にある「淡路ハイウェイオアシス」の大観覧車。

PAやSAとは運営も雰囲気も異なるハイウェイオアシス。写真は淡路島の北端にある「淡路ハイウェイオアシス」の大観覧車。

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