ブリヂストンは国内市販用タイヤのメーカー出荷価格値上げを決定した。昨年来、天然ゴムをはじめ合成ゴムなど石油化学系原材料の価格が高騰しているのが原因だ。
ブリヂストンとしては、これらタイヤ原材料価格の高騰に対して生産性の向上やコスト削減など企業努力を行ってきたが、これを吸収することは困難な状況であると判断、値上げに踏み切る。
値上げは夏タイヤに関しては6月1日から、冬タイヤは9月1日から。
値上げ率(平均)
乗用車/バン用タイヤ(夏) 6%
小型トラック・バス用タイヤ(夏/冬) 6%
トラック・バス用タイヤ(夏/冬)8%
建設・鉱山車両タイヤ(夏/冬) 10%
産業車両用タイヤ(夏/冬) 8%
2輪車用タイヤ 6%
その他タイヤ 8%
チューブ、フラップ 8〜10%
【解説】世界的なゴム価格の高騰による値上げ。各社追従する見込み
いま、世界的に天然ゴムや合成ゴムの価格が急激に上がっています。
投機的な動きに思われていましたが、2月を過ぎても高騰の勢いが止まっていません。北米ではすでに各社がタイヤの値上げを発表していました。
国内においては、2月28日に横浜ゴムがすでにタイヤ値上げを発表しています。
このときには、国内タイヤメーカーがすぐに追従すると予想していましたが、横浜ゴム以外は韓国のクムホタイヤ(クムホタイヤジャパン)が値上げリリースを出しただけでした。
ただし今回、業界最大手であるブリヂストンが値上げの発表をしたことで、間違いなく他メーカーも心おきなく値上げの方向に行くはずです。企業努力でどうこうできるような原材料価格の上がり具合じゃなさそうなので。