今でも旧車市場で驚くほどの高値で取引される、トヨタを代表するスポーツカーがセリカだ。セリカの代名詞といえるリフトバックは、じつは初代セリカクーペが登場してから2年半が経った、1973年4月6日に発表/発売された追加モデルだった。
画像: 当時のカタログより。大型のテールゲートを持ち、リアシートバックを倒せばサーフィンボードなどの積載も可能だった。

当時のカタログより。大型のテールゲートを持ち、リアシートバックを倒せばサーフィンボードなどの積載も可能だった。

セリカ・リフトバック(LB)ってどんなクルマ?

1970年に登場したスペシャリティクーペ、セリカ。そのセリカに、1973年の今日、追加されたリフトバックモデルがセリカLBだ。ちなみにリフトバックとはトヨタ独自の呼称。開口するテールゲートを持つハッチバックのこと。

当時はレジャーの大型化によりスポーティドライブとレジャーという行動パターンが広まりつつあり、クーペよりもユーティリティスペースの大きいリフトバックが開発された。リアシートバックを倒せば、サーフボードやキャンプ用品など大型レジャー用アイテムの積載も可能だった。

セリカは、初代の最初はクーペモデルとして登場したが、セリカクーペは3代目で生産終了(1985年8月)。途中で追加されたリフトバックは7代目まで引き継がれた。しかしながらこのモデルも2006年4月に生産終了した。

この初代は「だるまセリカ」と呼ばれたモデル。「フルチョイスシステム」と呼ばれる選び方が可能で、5種類のエンジン、3種類のトランスミッション、2種類の外装、5種類の内装、その他オプションを幅広く組み合わせることができた。生産は堤工場、販売はトヨタカローラ店。

エンジンは1.6リッターと2リッターの2種類。1.6リッターエンジンはシングルキャブ仕様に4速MT/5速MT/3速AT、ツインキャブ仕様に5速MT、DOHCに5速MTが組み合わされた。また2リッターはシングルキャブ仕様に4速MT、5速MT、3速AT、DOHCに5速MTの組み合わせとなった。

車両価格(当時)

○1600cc2T型+4速MT+外装ST+内装デラックス型(+Sパック):79万円
○1600cc2T-B型+5速MT+外装ST+内装デラックス(+Sパック):82万5000円
○1600cc2T-B+5速MT+外装GT+内装GT:96万円
○2000cc18R型+4速MT+外装ST+内装カスタム型(+Sパック):85万円
○2000cc18-3G型+5速MT+外装GT+内装GT:112万円

※東京での価格

画像: セリカLBのカタログ。1970年に登場した初代セリカ(クーペ)はレース&ラリーシーンでも活躍。WRC(グループ2)にも参戦していた。1972年12月、英国RACラリーではクラス1位に入った。

セリカLBのカタログ。1970年に登場した初代セリカ(クーペ)はレース&ラリーシーンでも活躍。WRC(グループ2)にも参戦していた。1972年12月、英国RACラリーではクラス1位に入った。

画像: GT内装。3本スポークの本革巻きステアリングがスポーティ。

GT内装。3本スポークの本革巻きステアリングがスポーティ。

画像: 丸形計器類はすべてドライバーを向いている。インパネの小型3連メーターは、左から油圧計/電流計、水温計、燃料計。

丸形計器類はすべてドライバーを向いている。インパネの小型3連メーターは、左から油圧計/電流計、水温計、燃料計。

セリカLB 2000GTの主要諸元

全長×全幅×全高:4215×1620×1280mm
ホイールベース:2425mm
乗車定員:4名
車両重量:1040kg
エンジン:18R-G 直4DOHC 1968cc
最高出力:145ps/最大トルク:18.0kgm
トランスミッション:5速MT
燃費:16km/L 最高速度:205km/h

画像: こちらはクーペモデル。

こちらはクーペモデル。

1973年【昭和48年】には何があった?

ニュース
○オイルショック
○ノストラダムスの大予言が流行
○オセロゲーム(ツクダオリジナル)発売

ヒット曲
○女のみち 宮史郎とぴんからトリオ
○女のねがい 宮史郎とぴんからトリオ
○学生街の喫茶店 ガロ
○喝采 ちあきなおみ
○危険なふたり 沢田研二

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