戦後、日本の自動車メーカーは多くのスポーツカーを生み出してきました。現代のスポーツカーというと、クーペなら2シーターか2+2の4人乗り、セダンなら 5人乗りが一般的ですが、中にはおもしろい乗車定員のクルマもあったのです。そこで今回のクエスチョン。戦後の国産スポーツカーに実在した、珍しい乗車定員はどれか?というのが今回のクエスチョンです。
戦後に市販された国産スポーツカーに実在した珍しい乗車定員は?
正解は 2 の 3人乗りでした。
1962年に発売されたダットサン フェアレディ1500 は 3人乗りのオープンスポーツカーでした。型式は SP310 で、これはベースとなったブルーバード310にちなんでいます。シートのレイアウトは、フロントは普通の2座ですが、リアシートが横向きに設置されているという、珍しいシートレイアウトを採用していました。ですが、1964年のマイナーチェンジで 3座は廃止され、2シーターに変更されています。
スポーツカー以外では、初代ジムニーも3人乗りでした。こちらは助手席の後ろにスペアタイヤを積んでいたため、後席は運転席の後ろだけに設けられていました。しかしこちらもマイナーチェンジの際にスペアタイアがリアハッチの外側に背負うように配置される背面スペアタイヤに変更され、それに伴いリアシートは対面式の2座に変更されました。
このほかにも、変わった乗車定員の乗用車はまだあります。スバルの試作車「スバル1500(P-1)」は、前席 3人+後席 3人の 6人乗りでした。また、1990年代後半〜2000年代にかけては、前席3座+後席3座のホンダ・エディックス、日産・ティーノといったクルマもありました。
しかし、こういった今では珍しい乗車定員かつおもしろいシートレイアウトの国産乗用車は現在残っていません。セダンやワゴン、コンパクトカーであれば一般的な前席2人+後席3人で、それ以上の乗車定員が必要ならミニバンかフルサイズのSUVがあれば十分こと足りる、ということなのでしょう。