Motor Magazine誌ではLongterm Reportと題して、テスト車をある程度の期間にわたって実際に乗って使用してみたレポートを紹介しています。今回は、その中から2014年10月から2016年11月までの2年間あまりで3万6000kmほど走行したフォルクスワーゲン ハイアップ!をねちっこくまとめた記事のレポートを、順を追ってこちらでご紹介させていただきます。[出典:Motor Magazine 2015年7月号]

第8回 8カ月目 1万3836km
今月の走行距離:1438km
燃費:1438km÷82.4L=17.5km/L
2015年4月22日〜2015年5月22日

昔のクルマと比べると立派なボディサイズ。

画像: 考えてみれば、このCR-X Siは今から30年前のクルマである。コンパクトカーといえども、現代のアップ!は大きくなっているのだなということも実感させられた。さて今回は、稼動日数は少なかったが走行距離は充実した値となった。複数ドライバーの運転だが燃費も伸びて、これまでで最高の値を記録した。ちょっと気になる点としては、ギアシフトの操作をしてもギアが入っていないことがまた何度かあったこと。近々、点検してもらうつもりだ。

考えてみれば、このCR-X Siは今から30年前のクルマである。コンパクトカーといえども、現代のアップ!は大きくなっているのだなということも実感させられた。さて今回は、稼動日数は少なかったが走行距離は充実した値となった。複数ドライバーの運転だが燃費も伸びて、これまでで最高の値を記録した。ちょっと気になる点としては、ギアシフトの操作をしてもギアが入っていないことがまた何度かあったこと。近々、点検してもらうつもりだ。

今回のMMアップ!号のお相手は、旧車好きならニンマリしてしまうであろう麗しの1985年式ホンダ バラードスポーツCR-X Si。思わず、「懐かしい!」と反応してしまう方も多いのではないだろうか。このクルマは、プロカメラマンの伊藤嘉啓氏が長年にわたり入念なメンテナンスとともに愛用している現役バリバリの1台。しかも、現在(2015年5月時点)の総走行距離が驚くなかれの58万kmオーバーで、今年中には60万km到達も確実というスーパーロングランナー。 しかし、こうして並べてみて改めて驚いたのは、小柄だとばかり思っていたアップ!のボディサイズだ。確かに、MMアップ!号を運転していて、その居住空間に不満を覚えることはほとんどない。ということは、アップ!のボディサイズというのは、実は時代の要請に応じて、きちんと確保されているのだと理解することもできる。

アップ!は、現在の基準における「コンパクト」なモデル。

画像: こうしてみることで、アップ! の居住空間に余裕がある理由もよくわかった(比較する対象がやや特殊ではあるが……)。

こうしてみることで、アップ! の居住空間に余裕がある理由もよくわかった(比較する対象がやや特殊ではあるが……)。

ハイ アップ!は、ボディ全長が3545mm、そして全幅1650mm、全高1495mm、ホイールベース2420mmというサイズ。対してCR-Xは、全長3675mm、全幅1625mm、全高1290mm、ホイールベースが2200mm。カタログ上の乗車定員はともに4人であるものの、アップ!がフル4シーターなのに対してCR-Xは実質的には2+2シーター。全長のみアップ!が130mm短くて、その他の寸法はすべてアップ!の方が上回っているということを知って、改めて驚かされたという次第。もちろん、アップ!とCR-Xがライバル関係にあるなどというわけではなく、たまたま今回、偶然にも並ぶ機会があったから比較してみた、というだけのことではある。ちなみに車重を見てみると、CR-X Siが860kgなのに対して、MMアップ!号は920kg。エンジンや装備、安全性の基準などもまったく異なるために単純な比較はできないが、ただ逆に言えば、アップ!は軽量化に相当留意されているのだな、ということは言えると思う。

5速AMTの操作感には「慣れる」ことが必要。

画像: 最新型のアウディQ3と並んだ姿。この組み合わせならアップ! は立派なコンパクトモデルだといえるだろう。

最新型のアウディQ3と並んだ姿。この組み合わせならアップ! は立派なコンパクトモデルだといえるだろう。

さて、ゴールデンウイーク期間中は稼動していなかったことを考えると、今回の1438kmという走行距離は、MMアップ!号が日常の足として重宝されていることの証明だともいえる。遠出したのは、機材車として御殿場方面と西伊豆方面への取材に同行した2往復で、その他は近郊での小まめな稼動の積み重ねだ。アップ!が採用しているシングルクラッチ式の5速AMTは、確かにCVTやDCT、トルコン式ATなどと比べると、発進や変速などに独特の“間”があり、“慣れ”が必要だと思う。そしてそれに慣れることができたなら、今度は取り回しの良さや走りの良さが大きな魅力として感じられるようになるのだと思う。

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