販売ネットワークの強化が成功した
2016年10月に、オープン2シータースポーツモデルの「アバルト124スパイダー」を日本へ導入するなど積極的な展開を見せている「アバルト」。1949年にカルト・アバルトによって設立されたこのチューニングメーカーは、クルマの性能を飛躍的に高めるその手法が「アバルトマジック」とも呼ばれ世界中のファンを魅了してきたブランドだ。
そして1971年にフィアット傘下入り、2007年に同グループ内で独立したメーカーとしてブランドの復活を遂げている。
このアバルトの、日本での販売開始は2009年2月のことである。累計販売台数は、5年7カ月で5,000台だった。しかし、その後は飛躍的に販売台数を伸ばし、それからの2年7カ月後には1万台を突破している。
この成功には、正規ディーラーの店舗数の拡充が大きく貢献しており、日本導入時には4拠点だったアバルトの正規ディーラーは、2016年7月には全国のフィアットディーラ−におけるアバルトの販売開始により、現在は全国79店舗にまで拡大している。
またアバルトは、ブランドの魅力を伝える活動をしてきたことも成功の要因だろう。ブランドアピール活動としてが2012年からユーザー向けの「アバルト ドライビング アカデミー」も開催しているのである。
そしてフィットのアイコンである「Fiat500(フィアット500)」は、2008年3月の導入から5年7カ月で2万台を突破しているが、その後も順調に販売台数を伸ばし、3年6カ月という期間でさらに2万台を上乗せ、2017年4月末時点で国内累計販売台数4万台を達成した。
ちなみに500ファミリーは、2015年10月にスモールSUVの「500X」が加わり、2016年1月には導入以来初となるマイナーチェンジが施されている。