超高額車はこの10年で3倍増に
いま日本で買える最高額車はロールスロイス ファントム EWBで5995万円です。ただし、このモデルはすでに生産を終了しているので在庫があればということになります。こういう“超”がいくつもつくような高額車は別にして、輸入車の価格はどうなっているのでしょうか。JAIA(日本輸入自動車組合)がわかりやすいデータを公開しているのでそれについて説明します。
2016年、外国メーカー車の乗用車は日本国内で29万4060台新規登録されました。それを車両価格別にみると以下のようになります。
●2016年 輸入車価格別新規登録台数
・200万円未満 9640台(3.3%)
・200〜300万円未満 6万6612台(22.7%)
・300〜400万円未満 7万8918台(26.8%)
・400〜500万円未満 3万4349台(11.7%)
・500〜600万円未満 3万3168台(11.3%)
・600〜700万円未満 1万8003台(6.1%)
・700〜800万円未満 9023台(3.1%)
・800〜900万円未満 6018台(2.0%)
・900〜1000万円未満 5569台(1.9%)
・1000〜2000万円未満 1万6253台(5.5%)
・2000万円以上 2634台(0.9%)
・不明 1万3873台(4.7%)
総計 29万4060台
以上のように、300〜400万円未満が中心です。一方、10年前の2006年は下記の通りです。
●2006年 輸入車価格別新規登録台数
・200万円未満 1万9815(8.1%)
・200〜300万円未満 7万0742台(29.0%)
・300〜400万円未満 5万1383台(21.1%)
・400〜500万円未満 2万9287台(12.0%)
・500〜600万円未満 1万8857台(7.7%)
・600〜700万円未満 1万3521台(5.5%)
・700〜800万円未満 6869台(2.8%)
・800〜900万円未満 5409台(2.2%)
・900〜1000万円未満 5716台(2.3%)
・1000〜2000万円未満 1万4036台(5.8%)
・2000万円以上 856台(0.4%)
・不明 7401台(3.0%)
総計 24万3892台
10年前は200〜300万円未満が最も多く、全体的にも価格が低いことは明らかです。とくに2000万円以上の超高額車は、2016年より台数で3分の1、占有率で2分の1以下でした。
超高額車の存在感はこの流れに乗って、これからも増していくことになるでしょうが、一方で輸入車としては比較的手頃な400万円未満のモデルも占有率は10年前より若干低くなりましたが台数は増えています。全体としては超高額車ばかりでなく、これからは輸入車の裾野が広がっていくということになるでしょう。こと輸入車に関しては、クルマ選びの楽しさはこの先も変わらないと言っていいと思います。