3月に発表されたポルシェ911 GT3が、ニュルブルクリンク北コースのラップタイムを更新した。それも従来モデルを12秒3も上回るというから驚きだ。
ラップタイムの数字よりも、その内容に意味がある
3月のジュネーブオートサロンでフェイスリフトされたニューポルシェ911 GT3が発表されたが、それがニュルブルクリンク北コースのラップタイムを更新した。そのタイムは7分12秒7で、従来モデルの記録を12秒3も上回った。
911 GT3は今回のフェイスリフトで、自然吸気水平対向エンジンの排気量を3.8Lから4.0Lへ拡大し最高出力は475ps/8250rpmから500ps/8250rpmへ、最大トルクは440Nm/6250rpmから460Nm/rpmへと向上しているが、その効果がはっきり現れたと言えそうだ。
また、タイヤはミシュラン スポーツカップ2 N1を装着しており、市販型そのままの仕様で叩き出したタイムであり、そのあたりのことをポルシェのモータースポーツ&GTカー担当のフランク-シュテファン・ヴァイザー副社長は「数年前までこのようなラップタイムはスリックタイヤを装着した純粋なレーシングカーのみが可能なレベルでした」と語る。
なお、ニューポルシェ911 GT3には6速MTが復活したが、このタイムは7速PDKでマークされたものだ。すでに速さを求めるならばPDKであると、ポルシェは明言しているが、それを改めて示したことになる。ちなみに、テスト当日の気温は8度、路面温度は14度と理想的なコンディションだったという。