アウディにとって非常に重要なテクノロジー、“クワトロ”が初めて市販車としては登場したのは1980年のこと。以来、現在までに累計800万台以上のクワトロモデルが販売されているという。
ジャンプ台を登るクワトロが印象的
「技術による先進」を標榜するアウディの代表的なテクノロジーは何かと言えば、“クワトロ”と多くの人が答えるに違いない。クワトロが登場するまでは、4WDと言えばオフロードのイメージが強かった。それが徐々に変わっていったのはアウディの大きな功績と言っていいだろう。
さて、このクワトロだが市販車として初めて登場したのは1980年のこと。その名もズバリ「アウディ クワトロ」というモデルだ。車名が「クワトロ」なので、現在はシステムのクワトロと区別するために「アウディ Ur-クワトロ」と表記されることが多い。
当初のシステムはマニュアルロック機構付きセンターディファレンシャルを持つ4WDで、最高出力200psの2.2Lの直5SOHCターボエンジンを搭載していた。ボクシーなクーペのスタイリングが先進的であったことと相まって、多くのアウディファンに支持された。
その後、1986年には4WDシステムをトルセンディファレンシャルに変更した。この当時、スキーのジャンプ台をアウディ100CSクワトロが登る、あのテレビコマーシャルが話題になった。
そして、現在に至るまで、アウディのクワトロモデルは累計800万台を超える販売台数を稼いでいる。2015年のデータによると、販売されたアウディの44%がクワトロモデルだという。
また、その中でもっとも売れているのはアウディQ5で、累計26万台を超えているそうだ。クワトロというテクノロジーは、これからもアウディにとって非常に重要なテクノロジーであり続けるだろう。