エントリー総数160台以上の大人気レース

これは2016年、前回のニュルブルクリンク24時間レースの画像。この年、アウディは9台のR8 LMSをエントリーさせている。
2017年5月27日(土)から28日(日)にかけてドイツ北西部、アイフェル地方のニュルブルクの街は盛大な盛り上がりを見せる。
そう、様々なカテゴリーのレーシングマシンが160台あまりも参加して、厳しい高低差やおよそ170ものコーナーを持つ1周20km強の「ノルドシュライフェ(北コース[オールドコース])」と「GPコース(グランプリコース)」を連結した1周25kmというニュルブルクリンクのフルコースを舞台に、モータースポーツの一大イベント「ニュルブルクリンク24時間レース」が開催されるからだ。
ニュルブルクリンク24時間レースのスタートは、現地時間27日(土)の15時30分。ゴールはもちろん、24時間後の28日(日)15時30分が予定されている。このレースのエントラント(参加者)は、ドイツメーカーを中心とした強豪ワークスチームを始めとして、アマチュアチームまで実に多種多様な点も興味深いところ。
参加クラス(カテゴリー)も、実に幅広く多様なバリエーションが用意されている。この中で、いわゆるトップクラスに相当するのが「SP9-GT3」となる。ここは総合優勝を狙う“GT3”マシンの量産レーシングカーが大挙して参戦する最速マシンたちのクラスだ。
そしてアウディは同社が誇るレーシングマシンのR8 LMSで参戦して、2012年、2014年、2015年に総合優勝を果たしている。昨年はメルセデスAMG GT3が1位、2位、3位、4位を独占するという快挙を成し遂げて、アウディR8 LMSは総合8位が最上位という結果であった。
その雪辱を果たすべく、今年は7つのチームからSP9-GT3クラスに合計6台のアウディR8 LMSがエントリーされている。果たして、2015年以来の4度目となる総合優勝を飾ることができるのか、アウディファンにとって今週末のレースはぜひとも注目したいところである。

カーナンバー5番を得たSP9クラス R8 LMS。フェニックスレーシングからのエントリー。

カーナンバー9のSP9クラス R8 LMS。アウディスポーツ チームWRTのエントリー。

もう1台のアウディスポーツ チームWRTマシン、R8 LMS。カーナンバー10。

SP9クラスのアウディR8 LMS。アウディスポーツ チームランド/ランドモータースポーツからのエントリー。

SP9クラスのアウディR8 LMS。アウディスポーツ チームランド/ランドモータースポーツからの2台目エントリー。
より市販モデルに近いR8のGT4マシンも2台参戦
また今回から、市販型R8とおよそ60%の部品を共用しているマシン、アウディR8 LMS GT4もデビューを飾る。これは、プロフェッショナルドライバーたちではなく、最近人気を高めつつあるGTレースに参戦するアマチュアドライバーたち向けカテゴリーのためのマシンである。カテゴリーは「SP-X」で、カーナンバー17と18の2台がエントリーしている。こちらもその結果が期待されるマシンだ。

アウディスポーツ チームフェニックスからのエントリー。R8 LMS GT4。

もう1台のR8 LMS GT4。こちらもアウディスポーツ チームフェニックスからのエントリーだ。

2016年のニュルブルクリンク24時間レース。R8 LMSは三連覇の夢を叶えることはできなかった。

こちらも2016年のニュルブルクリンク24時間レース。山間の地に位置するため、天候が変わりやすいのもニュルブルクリンクの特徴。チームとドライバーには、あらゆる事態を想定したレースマネージメントが要求される。

1周20kmを超えるノルドシュライフェ(北コース)。数多くのブラインドコーナーがあり、エスケープゾーンも限定的。トップマシンの最高スピードはオーバー300km/h、カテゴリーが異なるクルマとの速度差も凄まじい。こちらも、前回(2016年)のニュルブルクリンク24時間レースのカットだ。