いわゆるフェラーリは、ふたつの博物館をイタリア国内に運営している。モデナの中心部にある「Museo Enzo Ferrari」と、少し離れたマラネッロの本社前にある「Museo Ferrari」だが、どちらも当然のごとく人気のスポットだ。5月25日にはムゼオ・フェラーリが、増加する来場客に対応するための大掛かりな拡張工事を終えた。フェラーリの70周年を祝う新しいエキシビジョンも、スタートしている。

フェラーリという「文化」を発信する最前線なのかも

画像: 左が従来のミュージアムで、右が新設されたスペース。美しいウイング形状を描くガラス張りの建屋が、新旧の「歴史空間」をつなぐ。

左が従来のミュージアムで、右が新設されたスペース。美しいウイング形状を描くガラス張りの建屋が、新旧の「歴史空間」をつなぐ。

たとえばトヨタ博物館の来場者数は、2015年が25万人超だったという。2015年8月には、開館から316ヶ月で600万人を達成した、と公表された。年間平均で約23万人になる。これだけ見ても、マラネッロにあるムゼオ・フェラーリの盛況ぶりが想像がつくだろう。2016年の年間来場者数が34万4000人。確かにすごい集客力だ。3500平方メートルから一気に4100平方メートルに広げられた、17%増しの拡張工事も納得だ。

画像: フェラーリという「文化」を発信する最前線なのかも

建屋の美しいデザインもさることながら、最大250人を収容することができる約300平方メートルの多機能スペースなど、コンベンションセンター的なポテンシャルも与えられているという。ただの博物館ではない、フェラーリという文化を発信するヘッドクオーターとしての役割も、高められているような気がする。

ふたつのエキシビジョンで、70周年を祝い盛り上げる。

画像: musei.ferrari.com
musei.ferrari.com

この新しいムゼオで、ふたつのエキシビジョンがスタートした。2017年11月まで開催される「Under the Skin」は、デザイン面でのフェラーリの創造性を語るもの。デザインとは言ってもエモーショナルな感性だけを評するのではなかく、エンジンや設計図などエンジニアリングの側面も含めて、スタイルやテクノロジーの進化を検証しているところが興味深い。

画像1: ふたつのエキシビジョンで、70周年を祝い盛り上げる。
画像2: ふたつのエキシビジョンで、70周年を祝い盛り上げる。

もうひとつの「Infinite Red」は、フェラーリの歴史を彩ってきた「もっとも輝かしい名モデル」が、2017年末までの期間限定で展示されるという。リリースで解説されているモデル名をザッと並べてみただけでも、濃密なカリスマ感が漂うラインナップだ。熱狂的なフェラーリ信者でなくても、一度は行ってみたくなる。そんなオーラに当てられて、2017年はきっとまた年間来場者数が激増することになるのだろう。

Infinite RED 主なラインナップ

・1952 年にアルベルト・アスカリがフェラーリドライバーとして初のF1チャンピオンを獲得した500 F2
・F1GP でフェラーリ史上もっとも多くの優勝を記録し(F2002とタイ記録となる年間15 勝)、またミハエル・シューマッハの 7 度目の世界タイトル獲得に貢献したF2004
・コンストラクターズ・タイトルを獲得したF2008
・1950年代後期にレースを席巻した250 GT Berlinetta Tdf、250 GT Berlinetta SWB250 GTO など
・F50 および Enzo から最新のLaFerrari までの限定モデル
・サーキット専用車輌として創造されたFXX K

画像3: ふたつのエキシビジョンで、70周年を祝い盛り上げる。
画像4: ふたつのエキシビジョンで、70周年を祝い盛り上げる。
画像5: ふたつのエキシビジョンで、70周年を祝い盛り上げる。
画像6: ふたつのエキシビジョンで、70周年を祝い盛り上げる。

エキシビション「Under the Skin」は、ロンドンのデザイン・ミュージアムとの共同開催です。
展示キュレーター: Gemma Curtin、Andrew Nahum
展示デザイン:StudioUrquiola
グラフィック・デザイン:Pentagram
Giovanni Perfetti、Lorenzo Ramaciotti、Ronald Stern の3氏に心から感謝いたします。
エキシビション「Infinite Red」は、Ferrari の主催によるものです。 展示、グラフィックス、マルチメディア: Benedetto Camerana (Camerana & Partners)、CWS Digital Solutions、Instant Creativity

This article is a sponsored article by
''.