スカイラインが誕生してから2017年で60周年を迎えた。レースでの名シーンを生み、愛称で親しまれたクルマの歴史を振り返る。
愛称の多さは世代を超えて愛された証
“世代を超えて”と書いたが、愛され続けてきた要素のひとつにエンジンの高性能さやスポーツ性があるだろう。とくに直列6気筒エンジンモデルの人気はいまだに高く、これを搭載したクルマの愛称「スカG」も長い間使われている。
その歴史は2代目のS50系から始まった。デビューとほぼ同時期に開催された第2回日本グランプリでポルシェ904GTSと手に汗握る争いを繰り広げ「羊の皮を被った狼」と称されたS54型スカイラインGTが火付け役となり、多くのファンを生んだのである。また、現在でもアイコンとなっている“丸テール”がはじめて採用されたのもこのモデルだ。
直6エンジンは改良とモデルチェンジを繰り返し、ケンメリ(4代目)やセブンス(7代目)、R34 (10代目)まで搭載された。V6エンジンを搭載する現在の13代目も、その高性能によってスカGファンを魅了し続けている。
ちなみに、私にとってもっとも印象に残っているスカイラインといえば1980年代に人気だったレース、スーパーシルエット(シルエットフォーミュラ)に参戦していたトミカ スカイラインターボ タイプKDR30だ。と言っても、幼かった当時の私は実車を見たことはなく、レースに夢中になるということもなかったが、親に買い与えられたミニカーを見て、市販車にはない過激なスタイリングにワクワクしたものだ。
ちなみにこのミニカーは現在も私の息子(8カ月)が叩いたり投げたりして遊んでいる。この子にとっての“スカイライン”が最新のモデルとなるのか、はたまたこのミニカーとなるのかはわからないが、いつの時代も世間から憧れられるカッコいい存在であり続けて欲しいと願っている。