TS050 HYBRID 7号車:(小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ステファン・サラザン)
公式テスト: 1番手 (3分18秒132), 94周
TS050 HYBRID 8号車:(中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、アンソニー・デビッドソン)
公式テスト: 2番手 (3分19秒290), 104周
TS050 HYBRID 9号車:(ニコラス・ラピエール、国本雄資、ホセ・マリア・ロペス)
公式テスト: 3番手 (3分21秒455), 106周
テストデーでの最速タイムをマークしたのは小林可夢偉。マイク・コンウェイ、ステファン・サラザンと共に駆るTS050 HYBRID 7号車で、昨年のテストデーのタイムを約5秒短縮する、3分18秒132というベストタイムを叩き出した。
現在、WECシリーズ2連勝でランキング首位につける中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、アンソニー・デビッドソンのTS050 HYBRID 8号車は、このテストデーで順調にセットアップとタイヤ評価作業を進め、チームメイトの7号車から1秒158遅れの2番手につけた。
走行結果でトップ3を占めたトヨタ勢の3番手につけたのは、国本雄資、ニコラス・ラピエール、ホセ・マリア・ロペスのTS050 HYBRID 9号車。重要な車両セッティングの熟成だけでなく、ル・マン24時間レースのフルコースを初めて走る国本とロペスにとってはコースを習熟する機会となった。
国本、ロペス共にTMGのシミュレータでサルト・サーキットでの走行へ向けて準備を続けて来ており、初走行ながら充分に安定した、競争力の高いラップタイムで周回を重ねた。ロペスは約1ヶ月前の第2戦スパでの負傷から完全に回復したことも確認された。そして、ルーキーである2人は、本戦出場の義務である、本コースでの10周以上の走行を無事こなした。
ル・マン24時間レースのコースは、その大半が通常公道として使用されているため、フルコースが走れるテストデーの4時間×2回の練習走行は、レースウィークを前にして唯一の機会となる。そのため、TOYOTA GAZOO Racingにとっては、前戦スパで実戦投入したロー・ダウンフォース空力仕様のTS050 HYBRIDのセッティングを詰めるためにも非常に重要なセッションとなった。
天候に恵まれたこともあり、3台の合計で304周、4000km以上を走破。8号車と9号車はそれぞれ1周13.629kmのコースを100周以上にわたって、60台が走行する混雑したコースで貴重なデータを収集した。
ル・マンへ向けた次の走行は14日(水)の公式練習走行だが、その前に、ル・マンウィークは11日(日)から市内の公開車検から始まる。TOYOTA GAZOO Racingは12日(月)にル・マン市シティセンターの公開車検でファンの皆様の前に2017年ル・マン仕様のTS050 HYBRIDを披露することとなる。
小林可夢偉 (TS050 HYBRID 7号車)のコメント
順調なスタートを切ることができました。我々は決勝レースを想定して改善を進め、納得いくレベルに仕上げることが出来ました。今日のラップタイムでは、テストデーでのこれまでで最速のタイムが出せたということで、競争力の高さを示すことが出来ました。とはいえ、24時間という長いレースへ向けてまだやることはたくさんありますし、ライバルは強敵だということも分かっていますので、本当の勝負はこれからです。
中嶋一貴 (TS050 HYBRID 8号車)のコメント
ル・マンのコースに戻ってこられて嬉しいですし、今日のテストを楽しむことが出来ました。セットアップやタイヤ評価の面で充実した一日になりました。これまでのところ、とても良いタイムで周回を重ね、テストの結果も順調なので、この勢いをレースウィークまで繋ぎたいと思っています。解析すべき多くのデータを得ることが出来たので、これから忙しい週末になるでしょう。
国本雄資 (TS050 HYBRID 9号車)のコメント
今日は、本当に楽しめました。周回を重ねる毎に、このコースの素晴らしさがわかり、自信がわいてきました。TS050 HYBRIDへの経験値も上がり、チームメイトやエンジニアの助けられながら、自身も車両も良い進歩を遂げることが出来ました。