BMW 4シリーズがフェイスリフトし、エレガントさを重視した4シリーズの最新カブリオレモデルにミュンヘン近郊での国際試乗会で乗ることができた。ただし試乗時は、みぞれから雪という天候と寒さでトップを開けることは叶わなかった。(前編)
文:佐藤久実/写真:BMW ジャパン

外観では存在感が増し、インテリアでは質感向上が図られた

2013年に登場した4シリーズがフェイスリフトして、ミュンヘン近郊で国際試乗会が開催された。

そもそも4シリーズは、従来は3シリーズの派生モデルとして位置付けられていたクーペやカブリオレが独立して生まれた新たなラインナップ。単にボディタイプで数字を分けただけでなく、4シリーズはボディサイズも3シリーズよりちょっと大きく、高級感を増し、車格がアップされた。そしてデザインの自由度を増したクーペ/カブリオレは、よりエレガントなスタイルを得た。

画像: 外観の大きな変更はないが、ライトまわりが変更されて目ぢからが増した。

外観の大きな変更はないが、ライトまわりが変更されて目ぢからが増した。

実際のところ、その購入動機に「デザイン」を挙げるユーザーが多いという。中でも、のちに加わった4ドアモデルのグランクーペはその実用性の高さからシリーズのシェア50%以上を占める。そして、2016年末までに全世界で40万台以上を販売した人気モデルとなっている。

さてこの新型は、よりエレガンスとダイナミクス、そして高級感の向上を狙ったもので、変更点も、デザイン面がメインとなる。試乗したモデルは430iカブリオレで、ボディカラーは目に鮮やかな「サンセットオレンジ」。「スナッパーロックスブルー」とともに4シリーズ専用色として新設定されたカラーだ。

フェイスリフトゆえ見た目の印象が大きく変わるものではないが、LEDヘッドライト&フォグランプが標準装備されたフロントマスクは目ぢからが増している。ちなみに、テールランプもLED式である。そして、スポーツラインとラグジュアリーラインは、前後のエプロン形状も変更された。

運転席に収まると、座り心地が良い。一般的にBMW車のシートは理想的なポジションが取りやすく機能性に優れるが、やや硬めである。しかし430iは、機能性を損なうことなく適度にクッションが効き高級感がある。インテリアも、基本的なデザインは変わらないが、クロームの使い方やステッチなどのディテールにこだわり、質感向上が図られた。

BMW 430i カブリオレ 主要諸元(EU準拠)

●サイズ:4640×1825×1384mm ●ホイールベース:2810mm ●車両重量:1785kg ●エンジン:直4 DOHCターボ・1998cc ●エンジン最高出力:185kW(252ps)/5200rpm ●最大トルク:350Nm/1450-4800rpm ●駆動方式:FR ●トランスミッション:8速AT

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