今回鳴り物入りでスポット参戦したのは元F1ドライバーのジェンソン・バトン選手。16号車MOTUL MUGEN NSX-GTでエントリー、なんと予選Q1を出走したが僅かな差でQ2進出ならず。そして決勝では第2、第5スティントを担当。一時3番手を走行するもトラブル等で順位を下げることになったが、パッシングの多いスーパーGTレースを楽しんだようだ。
ポールポジションは24号車フォーラムエンジニアリングADVAN GT-Rが、J.P.オリベイラのコースレコードで獲得。1000km、173周のレースをオープニングラップからリードする。レギュレーションにより5回のピットイン、ドライバー交代が義務付けられている。
3番手スタートの17号車KEIHIN NSX-GTが13周目にトップに立つと24号車GT-Rは徐々に後退。19号車WedsSport ADVAN LC500が2番手に上がるが、17号車NSX-GTは後続との差を広げ、ピット作業を終えると独走状態に持ち込む。
レース距離を半分消化した時点で10秒以上のリードを保ち逃げ切り勝利をはかる17号車NSX-GTだが、2回のセーフティーカー導入によりマージンは消滅。23号車MOTUL AUTECH GT-Rや64号車Epson Modulo NSX-GTらの追い上げに合う。
レース終盤、ピット作業などにより順位が変動し64車Epson Modulo NSX-GTがトップに立つ。しかしその差を1秒前後まで追い詰めた2番手17号車KEIHIN NSX-GTは、最後のピットストップを64号車の1周後に行う「オーバーカット」を選択。しかしながら17号車のタイヤは限界だったのか、ピットに帰ること無くタイヤバースト、リタイアとなってしまう。
64号車Epson Modulo NSX-GTが、2度のSCにより規定の173周より2週少ない171周をトップチェッカー。最後の鈴鹿1000kmレースの歴史に残るウィナーとなった。NAKAJIMA RACINGにとっても、そしてダンロップタイヤにとっても2007年以来のGT500クラスでの勝利となった。また2位には23号車MOTUL AUTECH GT-Rが入りシリーズランキングトップに浮上した。
(PHOTO:井上雅行)