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新型ベントレー コンチネンタルGT W12 TSI。第3世代へと進化した。
躍動感ある見事なスタイリング
ベントレーモーターズが本国において、新型コンチネンタルGTの詳細を発表した。これは2003年に登場した初代、2010年の2代目に続いて3代目となるもので、予定どおり7年ごとのフルモデルチェンジということになる。
まずはそのスタイリングから見ていこう。全長×全幅×全高は4805×1954×1405mmで従来モデルとほぼ同じだが、前輪を135mm前方に配置して長く低いボンネットとしたことが特徴的だ。ホイールベースは2851mmと約100mm長くなっている。そしてこのボディはW12エンジン搭載車で従来比マイナス80kgの軽量化が施されているという。
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フロントグリルが迫力を増し存在感をアピールする。
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ホイールベースは100mm長くなり、前輪が135mm前方に配置された。
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リアエンドのボリューム感が増している。
さて、シルエットは従来のコンチネンタルGTの延長線上にあることは明らかだが、全体的に伸びやかで躍動感を増している。どちらかと言うとこれまでのコンチネンタルGTは生真面目な正統派クーペのスタイリングだったが、ひと皮むけた印象だ。ホイールは21インチを標準装備し、オプションで22インチも選べる。また、ボディカラーは17種類も用意されているという。
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伸びやかな印象のインパネまわり。前方視界がよさそう。
インテリアもエクステリア同様に大きく変わった。スタイリングがこうなるならインパネまわりはこうなるだろうと思わず納得してしまう仕上がりぶりだ。メーターナセルから左右に広がりドアトリムへと繋がるいくつものラインがワイド感を強調しており、またボンネットは低くフェシアも低いようで、おそらく前方視界は従来モデルよりかなりよくなっているのではないかと想像される。また、シートをはじめとするインテリア全般の品質感は一段と高まった印象だ。
エンジンは当初、従来型を強化した6L W12 TSIのみの設定となる。このW型12気筒DOHCツインターボエンジンの最高出力は635ps/6000rpm、最大トルクは900Nm/1350-4500rpmで、従来型のコンチネンタルGTスピードと最高出力は同じ、最大トルクは80Nm向上している。
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リアシートの居住性も向上している。
駆動方式はもちろん4WD、そして注目はトランスミッションで、従来型トルコン式8速ATだったのに対し、デュアルクラッチ式の8速DCTが採用されている。滑らかなシフトチェンジのため、これまで超高級車はトルコン式とされるのが常だったが、ベントレーは滑らかでさらにダイレクト感があり効率的なDCTの開発に成功したということだろう。
さて、この新型ベントレー コンチネンタルGTは、9月12日から始まるフランクフルトショーで世界初公開される。日本でのデリバリーは2018年第2四半期が予定されており、車両価格は2530万円(税込み)と発表された。従来モデルより100万円アップだが、その内容の充実ぶりから考えると、良心的な価格設定と言えそうだ。