マツダの国内展開車種では最大にして最上級の SUV として、2017年9月に発表された CX-8。今回はその走りと車内の質感などに、マツダのSUVのトップモデルとしての資質があるのかをチェックするとともに、CX-5 と比較して走りとしつらえがどう違うのかについても解説する。

車内のしつらえは想像以上。改良されたエンジンのデキは?

「CX-5 の単なるストレッチ版ではない」と事前に聞いていたとおり、実車に触れた率直な第一印象は、思っていたよりも CX-5 と違う、と感じたことだった。

エンジンは 2.2Lディーゼルターボのみの設定で、CX-5 に対して出力&トルクが向上したほか、細かな改良が加えられている。改良前のエンジンも良くできていたが、より低回転域のレスポンスが向上し、吹け上がりもスムーズになったように感じられた。さらには静粛性が高いことも印象的だ。パワートレーン系の透過音が低減し、CX-5 と同じ銘柄の 19インチタイヤを装着しながら、車内に侵入するノイズが大幅に抑えられているように感じた。

取り回しでは、絶対的なボディの大きさを感じるものの、走らせてみるとG-ベクタリング コントロール(GVC)の制御が洗練されたことがわかる。CX-5 をはじめ既存のGVC搭載車ではステアリングを切った直後の動きがやや鋭敏すぎる印象があったが、CX-8 はより自然なフィーリングになっている。加えてホイールベースの延長も効いてスタビリティが高く直進安定性にも優れる。このように、静かで滑らかで快適性も高く、全体的にとても上質に仕上がっていることに感心させられた。さらには、専用のレザー素材やシックなカラーを設定したインテリアの雰囲気も、車格感を高めている。

多人数乗車が可能なSUVに必要な使いやすさ&快適性も十分!

気になる後席の乗り心地も上々だ。2列目は最後方までスライドさせると、足もとはかなり広い。ドア開口幅も広く乗降性にも優れる。欲を言うと、Lパッケージでも2列目ベンチシートやコンソールボックスレス仕様が選べたほうがありがたいような気もする。3列目はフロアが高めなのはやむをえないとして、膝前や頭上、横方向のクリアランスやシートのサイズ、座面や背もたれの厚みも十分に確保されている。やはり 2列シート車と同じサイズの車体に 3列目シートを詰め込んだクルマとはワケが違う。

これまで日本車には 3列目を満足に使える SUV というとクロカン系以外に存在しなかった。これからは続々と出てきそうだが、その先陣を切って登場した CX-8 は、見た目も走りも非常に上質に仕上がっている。それでいて内容のわりに価格は控えめ。発売を心待ちにしていた人は、本当に待った甲斐があったと思うぞ!

CX-8 と CX-5、乗り比べるとどう違う?

CX-5 だって十分上質だが、CX-8 はさらに上質に仕立てられている。室内は2列目のつくり(とくにLパッケージ)が大きく異なり、走り味のニュアンスも違って、落ち着いた中にもキビキビ感のある CX-5 に対し、CX-8 は多人数が乗るクルマにふさわしく、より同乗者の快適性に配慮されていると感じた。それでいて操る楽しさも十分に持ち合わせているのが嬉しい。

(文:岡本幸一郎/写真:井上雅行)

CX-8 XD Lパッケージ 主要諸元

◯サイズ=全長4900×全幅1840×全高1730mm
◯車両重量=FF:1830kg/4WD:1900kg
◯パワーユニット=直4 DOHCディーゼルターボ
◯エンジン最高出力=140kW(190ps)/4500rpm
◯エンジン最大トルク=450kW(45.9Nm)/2000rpm
◯燃費=JC08モード:17.8㎞/L/WLTCモード:15.4㎞/L
◯駆動方式=2WD(FF)/4WD
◯トランスミッション=6速AT
◯価格=2WD:395万8200円/4WD:419万400円(消費税込)

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